8月6日、第二次世界大戦後に日本が建造した最大級の戦艦、22DDHヘリ空母が進水し、軍事マニアの注目を浴びた。ベテラン軍事アナリストの郝珺石氏は、ネットユーザーの注目する問題について解説した。
疑問その一 日本が同艦隊を保有することで、釣魚島の現状が変わることはあるか?
日本のヘリ空母が立て続けに就役しており、当然ながら釣魚島(日本名・尖閣諸島)情勢の重大な脅威である。釣魚島海域は、中国海軍が西太平洋に入る最良のルートだ。同海域は幅が広く水深もある。中国が釣魚島を失えば、その意義は言わずと知れたことだ。釣魚島海域で、22DDHが中国を対象とする対潜作戦、もしくは離島奪還作戦を実施した場合、中国海軍の根本が揺るがされることになる。
疑問その二 中日の空母には、それぞれどのような特徴があるか?
22DDHは高い対潜能力、対空攻撃能力、対機雷能力を持つヘリ空母だ。中国の現役空母、そして現在建造している空母は、米国最新鋭の空母との間には大きな開きがある。しかし艦体の構造・設計から見ると、中国の空母は固定翼艦載戦闘機を主力としている。ヘリを主な作戦手段とする空母と、30トン余りの艦載戦闘機を主な作戦手段とする空母では、作戦・任務が異なっている。両者が衝突した場合、中国の艦載機がミサイルを使おうが爆弾を使おうが、ヘリ空母にとっては深刻な脅威となる。
逆に言えば、ヘリ空母には反撃する能力がない。22DDHが率いる艦体が中国の空母を攻撃しようとするならば、ヘリもしくは駆逐艦の対潜ミサイルを使用しなければならない。これは第二次世界大戦で、戦艦が空母に突っ込み、重火器で戦おうとしたのと同じことだ。そのため22DDHが率いる対潜護衛艦隊が、中国の空母艦隊を脅かすことは困難だ。日本が頼りにするのは22DDHではなく、米国のジョージ・ワシントン原子力空母による、中国の空母艦隊への対抗だ。中日の空母による対等な対決を見たければ、2030年になるのを待つか、あるいは現在の日本が急に軍国主義化し、すぐに攻撃型の空母を着手するしかない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2013年8月14日