ロシア・インド・モンゴルの首相が22日に同時に中国に到着し、訪中日程を開始する。3カ国の首相はそれぞれ中国と、経済もしくは領土問題について新たな合意をまとめる。中国は日米などの国が「対中包囲網」を構築する動向を意識した上で、周辺外交のペースを加速している。10月20日付朝日新聞が伝えた。
ロシアのメドベージェフ首相は23日まで、インドのシン首相は24日まで、モンゴルのアルタンホヤグ首相は26日まで中国を訪問する。習近平国家主席と李克強総理は3カ国の首脳と会談を開き、経済およびエネルギー問題を中心とし、3カ国との協力関係を促進する。とくに中国とインドの間には、長年に渡り国境の領土係争が存在している。両国の会談は、国境の領土問題解決の協議枠組みを定め、問題の解決を促す見通しだ。
中国の周辺3カ国の首相の同時訪中は、国内外メディアの注目を引きつけ、同時にさまざまな憶測を呼んでいる。中国外交部の華春瑩報道官は18日の記者会見で、「これは日程調整の結果にすぎない」と強調した。
米ロなどの大国との首脳外交が一段落すると、新指導部は周辺外交の推進に積極的に着手している。中国は自国の「平和発展」の路線を強調し、中国の国内発展は安定的な国際環境が不可欠だとしている。中国の目的は、周辺諸国との実務的な関係の深化だ。
習主席は9月にトルクメニスタン、カザフスタン、ウズベキスタン、キルギスタンを訪問し、各国と天然ガス輸出拡大および反テロ強化などの問題について合意に達した。習主席はまた、経済・貿易の拡大による「シルクロード経済ベルト」の建設を呼びかけた。習主席と李総理は今月、それぞれインドネシア、マレーシア、ブルネイ、タイ、ベトナムを訪問した。
インド政策に詳しい専門家は、「3カ国の首相による訪中は、米国のリバランス政策および日本の価値観外交と関連している」と分析した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2013年10月22日