劉氏は「経済・貿易協力はすでに両国関係の主要な中身、重要な推進力となっている」と指摘。馬氏は「英国は非常に開放された国で、貿易が国民経済において非常に重要な地位を占め、対外投資・貿易額が大きいうえに外資を引きつけることもでき、ビジネス界は大きな力を入れ、政府も支持しており、大きな環境は大変良好だ」と分析した。また、中英経済・貿易協力は補完性が高く、英国の優位産業の多くが中国の発展の重点であり、ぴったりと符合する。一方、英国は早くに発展したがインフラが深刻に老朽化している国で、外資の助けによる更新も必要としており、この方面で中国からの投資は多い。さらに重要なことにロンドンは大変重要な世界の金融センターであり、中国にとっては世界進出上のニーズがある。「中英は客観的に経済・貿易協力の条件を多く備えており、主観面でも共に協力を強く望んでいる。このため政治関係が比較的冷え込んでいる時期でも経済・貿易協力は勢いに逆らって進展した」。馬氏は中英の経済・貿易協力には多大な潜在力があり、将来性が期待できると指摘。「キャメロン首相の今回の訪中によって中英の政治関係は好転する。これが将来の経済・貿易協力にとって大きな推進の役割を持つことは確実だ。政治関係が良好なら市場に信頼を与えるし、反対なら市場は緊張し、慎重になるからだ」と述べた。
■将来はチャンスと試練が併存 偏見を捨てて溝を適切に処理すべき
「われわれの探る中英協力の分野は制限されるべきでないと考える」。キャメロン首相は先日のインタビューで、訪中期間に政治、経済、文化など各分野で中国の指導者と交流することへの期待を表明した。劉氏は経済・貿易・投資分野以外に、文化・教育・科学技術分野でも中英には良好な協力基盤があると指摘。馬氏は、中英は地域・国際問題でも広範な協力範囲を持つと指摘した。「互いを必要とする経済協力が中英関係にとって長期的チャンスであることは間違いない」。金氏はさらに中国の総合国力と国際的影響力の高まりに伴い、英国の国益から見て、対中関係を重視することが非常に重要だと分析した。英国は伝統的な欧州の3大国、およびEUの重要な構成国であるほか、英連邦の宗主国および米国の特殊なパートナーでもある。「中国の重要性と英国の特殊な地位によって、中英双方は両国関係の強化に期待している」と金氏は述べた。「中英両国は大変離れており、地政学的衝突がなく、未解決の歴史的問題もないため、根本的利益の衝突がない」。馬氏は「中英の発展に相互妨害はなく、戦略的競争も存在せず、両国関係はより良くなることができる」と指摘。劉氏は、中英関係の主要問題は依然として政治的相互信頼の不足だと指摘した。「英国社会には依然冷戦思考から抜け出せず、色眼鏡で中国を見る人がいる」。馬氏は、これは中国の社会制度とイデオロギーに対するとがめ立てに主に表れていると指摘した。金氏は「伝統的大国としての過去の優越感および香港復帰(香港返還)のために、中国の台頭に対する英政界の心理は複雑だ。近年、チベットや香港関連の問題で妨害や雑音が生じ、中英関係の健全な発展を深刻に妨げている」と指摘。「中英関係にはチャンスと試練が併存すると言える。こうした時期には姿勢が極めて重要だ。英側は偏見を捨て、長期的観点から、政治的相互信頼を強化し、溝を適切に処理しなければならない」と述べた。(編集NA)
「人民網日本語版」2013年12月2日