それは時勢をよく推し量る理性的思考をより備えているからだ。中華民族はこの百年余りの間に苦難を何度も経験し、今日にいたって歴史上のいかなる時期にも増して中華民族の偉大な復興という目標に近づいた。この勢いを抑え込むことはできない。一方米国は、世界のリーダーとしての地位を維持することを望んでいる。この願望は強烈で、その決意も挑戦を許さない。21世紀に入り、中米のパワーバランスには確実に変化が生じており、国際関係の歴史において繰り返し出現した大国同士が戦略競争から戦略対立へと向かうという法則的命題が再浮上している。時勢をよく推し量ると、今日の中国は新興大国として過去の古い道に沿った「新興」はすでにできない。今日の米国も守成大国としてリーダーシップを維持するにあたり、過去のやり方での「守成」はできない。
バイデン米副大統領は12月4日に北京を訪問した際「米中関係の推進に向けて習近平主席が示した戦略的先見性と実務的姿勢を米側は称賛する。中国側と共に、相互尊重、相互信頼、対等性を基礎に、米中の新型の大国間関係を構築することに積極的に尽力する」と表明した。こうした関係は希望とチャンスに満ちており、守成大国と新興大国間の衝突という歴史的法則の再演を回避できる。
中米が両国の利益の共通点、合流点を揺るぎないものにするには、引き続き互恵・ウィンウィン協力を推進する以外にない。先日発表された「中米の経済関係の強化に関する共同状況説明」に人々は実務の進展を見た。互いに相手国の重大な関心を尊重し、溝をしっかりと管理・コントロールすれば、共通利益が溝を上回ることが可能になる。両国間の文明、文化面の相互学習・参考を推進し、国民の友情を強化して、新型の大国間関係の構築を支える社会の土台を突き固める必要もある。
中国の夢とアメリカン・ドリームは、もし相克し、ゼロサムの争いをすれば、両者共に傷つくだけだ。もし通じ合えば、双方相まってますます良い成果を上げ、各自の優れた文化伝統を発揚し、互いに学び合い、多彩で多元的な世界を創造することができる。(編集NA)
「人民網日本語版」2013年12月11日