第1に、戸籍に付随する利益が多く、これを段階的に切り離す必要がある。戸籍制度改革自体は複雑ではない。複雑なのは様々な利益が結びついていることだ。第2に、中国は都市間、地域間の格差が大きく、合理的に誘導する必要がある。第3に、各種の利益上の訴えが異なり、全体的計画と各方面への配慮の両立を必要とする。表面的に見ると戸籍問題だが、実際にはその背後に福利問題があり、その本質は都市間格差、地域間格差の問題だ。
戸籍がこうした福利ともう結びつかないようにし、戸籍登録の本質に戻すことが今回の戸籍制度改革の目玉だ。戸籍制度に付随していた基本的公共サービスは戸籍から切り離される。そのため今回の戸籍制度改革は複数の部門に関わる総合的な改革であり、各分野の改革とセットで進める必要がある。これには3つの原則を押さえる必要がある。第1に個人の意思を尊重する。都市に転入するかどうか、いつ転入するか、どの都市に転入するかは農民自身が選択する。第2に分類指導。各地の実情に基づき、その都市の基準を定めて社会に公表する。第3に秩序ある推進。積極的かつ穏当、しかも一層着実でなければならない。
戸籍制度改革のタイムテーブルは、2020年までに小康(ややゆとりのある)社会を全面的に完成するとの奮闘目標と一致しており、2020年までに都市・農村戸籍の違いを撤廃し、合法的で安定した住所、合法的で安定した職業を戸籍を移す際の基本条件とする。こうした改革は合理的、公平、効率的であり、発展の法則を尊重し、何よりも人を尊重するものだ。(編集NA)
「人民網日本語版」2013年12月19日