日本の安倍晋三首相は13日、モザンビーク訪問を終えて、アフリカ最後の訪問国エチオピアへ向かった。14日にはアフリカ連合(AU)本部で対アフリカ政策について演説する。安倍首相のモザンビーク訪問時に、日本とモザンビークは石油、天然ガス、石炭など資源の共同開発で合意した。今回のアフリカ訪問で獲得した初の「資源開発権」だと指摘される。外国メディアによると、日本の首相がビジネス代表団を率いてアフリカを訪問するのは8年ぶりで、安倍色のある「地球儀を俯瞰する外交」を強化する狙いがあるほか、台頭する中国に対抗する意図もある。環球時報が伝えた。
安倍首相とモザンビーク政府は一連の協定に署名した。AFP通信によると、安倍首相の今回の訪問は主にモザンビークの豊富な資源に狙いを定めたものだ。モザンビークの資源開発権を獲得するため、安倍首相は今後5年間で700億円の資金援助を行うことを約束した。これはマラウイ、ザンビア、モザンビークを結ぶ幹線道路開発に用いられる。また、モザンビークのために資源開発関連の人材300人を育成する。日本の毎日新聞によると、安倍首相の目的はモザンビークなどアフリカ諸国への日本企業の進出を積極的に後押しすることにある。
日本経済新聞によると、安倍首相は演説で日本のアフリカ支援の「各国との違い」を特に強調。中国は日本より先にアフリカ支援を行ったが、中国人労働者を現地に派遣している。安倍首相は日本の支援が現地に雇用を創出することを強調し、日中両国の支援の違いをより鮮明にして、中国を牽制する考えだ。また、「首脳外交」を通じてアフリカ各国で日本の独自性を強調し、民間投資を後押しすることで、中国に出遅れたアフリカ市場開拓で巻き返しを図る。
安倍首相のアフリカ訪問について、フジテレビ政治部・三嶋唯九デスクは安倍首相の言う「地球儀を俯瞰する外交」は両国関係だけでなく「地球儀を俯瞰する視野」を持つと指摘。日本の著名な時事評論家、寺島実郎氏は「安倍外交は『ドーナツ』のように、周りの所をぐるぐる動いているだけで、最も肝心な中心である中韓両国は避けており、空っぽだ」と指摘した。(編集NA)
「人民網日本語版」2014年1月14日