中国外交がさらに発奮して意気込んでいることは、国益と民族の尊厳を断固として守ることにももちろん表れている。「われわれは平和的発展の道を堅持するが、正当な権益を放棄するわけには断じていかず、国家の核心的利益を犠牲にするわけにも断じていかない。どの国も、われわれが自らの核心的利益を取引材料にすることを期待してはならず、わが国の主権、安全、発展上の利益を損なう苦々しい果実をわれわれが呑むことを期待してはならない」。第18期中央政治局の第3回集団学習で習近平中共中央総書記が述べたように、過去1年間、中国は国家の譲れぬ核心的利益を行動によって外国に示し続け、自らの定めた譲れぬ一線とその考えを明らかにしてきた。すなわち中国は最良の方向に向けて努力するが、最悪の事態にも対処するということだ。
これは領土、主権など核心的利益に関わる過去1年間の様々な措置に具体的に示されている。例えば日本など少数の国の挑発行為に対して、中国は断固としてとことん相手をし、海上法執行機関を整理統合して海警局を創設し、釣魚島(日本名・尖閣諸島)沖で常態的な巡航を繰り広げたのみならず、東中国海防空識別圏をタイムリーに発表した。また、日本の安倍晋三首相による靖国神社参拝や、日本右翼による歴史の公然たる否認、歪曲といった誤った行いに対して、中国政府は断固として反対し、力強く反撃した。
中国外交がさらに発奮して意気込んでいるのは、「韜光養晦」(自国の実力を隠し、力を蓄えて好機を待つこと)を放棄しようとしているのではなく、自らの核心的利益を守ることを前提に、より積極的に進取し、成果を上げることを強調しているのだという点に目を向けなければならない。国内的には改革の全面的深化の正念場にあり、国際的には多くの複雑に入り組んだ局面に直面する中、中国外交はより高い要求を突きつけられている。
中国の政策決定者はこの点を明晰に認識している。中共第18期三中全会は国家安全委員会(国家安全保障会議)創設の方針を打ち出した。これは中国外交の調整力を実質的に高めるもので、トップレベルデザインの構想のより良い実現にプラスだと外部は指摘する。中国外交がさらに発奮興起することを力強く支えるとの分析もある。
今年中国外交は一連の喜ばしい事や重要行事を迎える。例えばAPECサミットが秋に北京で開催される。中国での開催は13年ぶりだ。アジア信頼醸成措置会議(CICA)も5月に上海で開催される。両「ホームグラウンド外交」は期待に値する。また、「シルクロード経済ベルト」や「海のシルクロード」といった中国の戦略提言が今年は具体的な実行段階に入ると見られる。これらによって中国外交の空間はさらに広がる。
両会での整理と総括を経て、新指導部の外交構想・理念はさらに明確になるものと信じる。続いて、関連する外交措置が秩序だって次々に展開されることで、さらに発奮興起の中国外交の将来性が期待される。(編集NA)
(人民網日本語版)より 2014年3月2日