アメリカ太平洋空軍司令部のハーバート・カーライル司令官は5日、「ロシア軍機がこのほど、太平洋で活動を活発化しており、カリフォルニア沖やグアム島の上空にまで接近している。ロシアのこの動きは、緊張するウクライナ情勢と関連している」と語った。
グアム島上空を旋回飛行
カーライル司令官は5日、米戦略・国際問題研究センターの会議に出席した際に、上述した発言をした。カーライル司令官は、「ロシア軍機がこのほど、太平洋で活動を活発化しており、カリフォルニア沖、太平洋の米国領・グアム島の上空にまで接近している」と話した。カーライル司令官はスライドを使い、米軍のF-15戦闘機がグアム島上空で、ロシア軍のTu-95戦略爆撃機の行く手を阻む画面を示した。
カーライル司令官は、「彼ら(ロシア)の遠距離航空機がカリフォルニア沖に接近し、グアム島上空を旋回飛行した」と述べた。
カーライル司令官によると、ロシア軍の遠距離哨戒機は米国付近の他に、日本・韓国上空でも活動を活発化している。ロシアの艦艇もまた、これらの国の付近で活動を活発化している。
ウクライナ情勢との関連性は?
カーライル司令官は、「ロシアはこのほど太平洋で活動を活発化しているが、これはウクライナ情勢と関連している。ロシアのこれらの行為は、ロシアにそうする実力があることを証明するためで、また情報を収集し、米軍が韓国・日本で実施している軍事演習を偵察するためでもある」と指摘した。
ウクライナ危機の勃発以降、両国の軍隊が駆け引きを展開するのは、これが初めてのことではない。ロシアの1機のSu-24戦闘爆撃機(非武装)が、今年4月にルーマニアにほど近い公海で、米海軍のミサイル駆逐艦「ドナルド・クック」に12回接近し、約90分間に渡り飛行した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2014年5月7日