日本を「正常な国」にすることは、安倍首相の信条だ。20年前に初めて「正常な国」という言葉を使った小沢一郎氏でさえ、安倍首相はやり過ぎと感じている。小沢氏は今年7月にロイター通信の取材に応じた際に、「彼(安倍首相)の構想は、私の言う正常な国とは異なっている。安倍首相の政策は、日本を危険な戦前の軍国主義の道に戻らせるかもしれない。私は20年前に右翼と呼ばれたが、今は左翼と呼ばれている。私の思想に変わりはなく、変わったのは今の日本の政治環境だ」と指摘した。これは的を射た分析だ。
強国になるという夢を抱かせ、民族の誇りを刺激するのは、国としての習わしだ。問題は、日本が歴史を深く反省し、これと正確に向き合っていないことだ。日本の今後の道は、人々に危ぶまれている。現在の日本が外国に戦争を仕掛けることはあり得ず、中日の戦争は避けられないという説は誇張だとする人がいるが、確かにある程度はその通りだ。しかし日本軍国主義の幽霊は中日関係を損ねており、東アジアの平和・安定の環境に毒を注ぎ込んでいる。日本軍国主義の台頭に警戒することは杞憂ではなく、勝手な妄想でもない。
かつて日本政府は侵略の歴史を正視し、これを深く反省し、軍国主義と一線を画した。これは戦後日本がアジアの隣国と関係を再構築・発展させた重要な基盤だ。日本政府と軍国主義の境界線は現在、やや曖昧になっている。東アジアの平和・安定、中日関係の長期的・安定的かつ健全な発展を実現するため、日本軍国主義は二度目の降伏をする必要がある。
これは抗戦勝利記念日が我々に与える重要な啓発だ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2014年9月3日