上海協力機構首脳会議が12日、タジキスタンの首都ドゥシャンベで開かれ、中国の習近平国家主席、カザフスタンのナザルバエフ大統領、キルギスのアタンバエフ大統領、ロシアのプーチン大統領、タジキスタンのラフモン大統領、ウズベキスタンのカリモフ大統領が出席した。習主席は重要談話を発表。「困難を共に乗り越え、栄辱を共にする運命共同体、利益共同体としての意識をしっかりと確立し、心と力を結束して、誠意ある協力を行い、地域の安全・安定維持を任務、共同発展・繁栄の実現を目標、人々の心の通じ合いの促進を趣旨、対外交流・協力の拡大を動力に、さらに整った制度、さらに全面的な協力、さらにスムーズな調整、さらなる対外開放の方向に沿った上海協力機構の発展を全力で促し、地域の人々に幸福をもたらす必要がある」と強調した。新華網が伝えた。
習主席は談話で次の4点を主張した。
(1)地域の安全・安定維持を任務として堅持する。治安維持能力の整備を強化し、引き続き取締り・安全保障協力システムを整備し、現有の協力体制を整備し、上海協力機構地域テロ対策機構に麻薬取締り機能を持たせ、安全保障上の試練・脅威対処センターを設立し、個別対策と抜本的対策を兼ね備え、複数の措置を同時に実施し、足並みを揃えて「3つの勢力(分離独立派、宗教過激派、テロリスト)」に打撃を与える。当面は宗教過激派とサイバーテロの取締りを重点とすべきだ。中国側は対過激派条約の締結、サイバーテロ取締り行動制度の構築検討を提言する。
(2)共同発展・繁栄の実現を目標として堅持する。貿易・投資分野でより広範、よりハイレベルの協力を検討し、地域経済統合プロセスを推進し、地域統一の経済・貿易・投資・物流空間を構築する。各国の国境を越える運輸の潜在力を掘り起こす。上海協力機構金融機関の設立についてできるだけ早く合意する。エネルギー政策の調整と需給協力を強化し、国境を跨ぐ石油・天然ガスパイプラインの警備協力を強化する。食糧政策の調整を強化し、食糧総合生産能力を高める。「上海協力機構科学技術パートナー計画」を制定し、環境保護情報共有プラットフォームの建設を加速する。中国側は、中国―ユーラシア経済協力基金の規模を最終的に50億ドルにまで拡大することを決定した。また、2015年中国西部国際博覧会期間に上海協力機構諸国商品展を開催する。
(3)人々の心の通じ合いの促進を趣旨として堅持する。友好交流と人的・文化交流を全面的に展開する。上海協力機構の国際的発信能力の整備とメディア協力を強化し、公共政策、政府管理、司法分野の人員育成・交流を支援する。中国側は2015~17年に、上海協力機構加盟国のために幹部人材、管理人材、技術人材2000人を育成するほか、今後5年間毎年上海協力機構加盟国の青年リーダー50人を中国での研修に招待したい。2015年には世界反ファシズム戦争勝利70周年を盛大に記念する。
(4)対外交流・協力の拡大を動力として堅持する。その意向があり、かつ基準を満たす国が上海協力機構の正式な加盟国となることを歓迎する。加盟国とオブザーバー国との協力および対話パートナーとの意思疎通を強化し、上海協力機構と国連、アジア信頼醸成措置会議など国際・地域組織との協力を緊密化する。中国側は上海協力機構の加盟国、オブザーバー国、対話パートナーがシルクロード経済ベルトの共同建設に積極的に参加し、地域のコネクティビティ強化と新型の工業化プロセスを促進することを歓迎する。(編集NA)
「人民網日本語版」2014年9月15日