今年はアジア太平洋経済協力(APEC)の創設25周年に当たる。APECは25年に渡り並々ならぬ過程を経て、アジア太平洋の経済一体化の促進を力強くけん引した。アジア太平洋では近年、数多くの貿易計画とサブ地域協力枠組みが形成されているが、APECの力が損なわれているように見える。APECが今やかつてのような力を持っていないと判断する人もいる。しかし詳細に見ると、APECが依然として重視されている、地域協力に積極的に参与する組織であることが分かる。
中国はAPECの積極的な参与者、先進国と発展途上国を団結させる重要な力、貿易および投資の自由化・利便化の積極的な推進者、経済・技術協力を促進する重要な力、アジア太平洋の協力の積極的な開拓者だ。
中国は23年前、世界最大の発展途上国としてAPECに加盟し、APECをアジア太平洋を跨ぐ経済協力フォーラムにし、APECの地域経済協力・世界経済一体化の進展における地位を大幅に高めた。この地位はまた、中国の世界経済における地位の向上に伴いいっそう固められた。
中国は1991年に正式にAPECに加盟すると、発展中の経済体としてAPECの発展途上国の力を拡大し、APECの経済・技術協力の進展を積極的に推進し、多くの経済・技術協力の提案を行った。中国の改革開放とAPECの貿易および投資の自由化・利便化は、同時に推進された。中国は地域経済一体化の推進に対して、多くの重要な共通認識を示し、中国の知恵をアジア太平洋の経済協力の進展に注ぎ込んだ。中国が提唱した「開放的で柔軟な、現実を見据えたアジア太平洋の協力」という理念は、「APEC大家庭精神」という提唱に対して重要な力を発揮した。
中国は2001年にAPECのホスト国になり、APECの発展に対して歴史的節目となる貢献を成し遂げた。「上海コンセンサス」を議決し、「探路者計画」を提案し、その後のアジア太平洋の貿易・投資自由化の歩みに対して重要な力を発揮し、各種自由貿易区の設置の条件を整えた。初めて貿易利便化計画を実務的に推進し、これをAPECの協力の新たな見所にした。その経験は、世界貿易機関のドーハ・ラウンド交渉の教訓となった。初めてテロ防止対策の議題をAPECに盛り込み、APECの新しい安全問題の協力のドアを開いた。