中央対外事務政策会議が28から29にかけて北京で開かれた。昨年10月の周辺外交活動座談会に続き、党中央が新情勢下の対外活動を成功させるために開いた重大な会議だ。習近平総書記は会議で重要談話を発表し、中国外交の現状を総括したうえで、今後の対外活動の方向性を指し示した。談話では「外交は鮮明な中国の風格を備える必要がある」との指摘があった。(文:蘇暁暉中国国際問題研究院国際戦略研究所副所長。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)
まず、風格は底力あってのものだ。中国外交の底力は中国の発展に由来する。国の経済的競争力、文化的影響力、総合的力が、対外活動の戦略目標を実現するための強力な支えとなっている。近年、中国は力と国際的影響力のたゆまぬ高まりに伴い、国際舞台でより重要な役割を演じるようになっている。
中国外交の核心的目標は、国家の発展に奉仕することだ。外交活動を成功させることで、平和的発展により有利な国際環境を築き、中国の発展の重要な戦略的チャンス期を守り、これを延ばし、奮闘目標「2つの百年」の達成、中華民族の偉大な復興という中国の夢の実現を力強く支えることができる。
次に、風格は気概に表れる。中国国民はかつての屈辱の歴史を忘れず、国の主権と民族の尊厳に対して強烈な感情を抱いている。現在の情勢の下、中国は外来の圧力と妨害を恐れていない。中国は正当な権益を放棄するわけには断じていかず、国の核心的利益を守る必要もある。
中国は国際問題に対して自らの判断を持ち、独立自主の平和外交政策を遂行している。中国は幅広く交友関係を持ち、世界中を網羅するパートナーシップ網を構築する必要がある。だがそれと同時に、中国は同盟を結ばず、第三国を標的にしない。また、派閥を組んで他国の合法的利益を損なうことに反対する。大国としての中国の国際社会への貢献は、国際的に正しい道理を守るべく尽力していることに際立って表れている。中国は大小、強弱、貧富に関わらずどの国もみな国際社会の平等な一員であり、世界の命運は各国国民が共同で掌握しなければならないと考え、国際ガバナンス体制を完全なものにし、国際問題において途上国の議席や発言権を拡大すべく後押ししている。中国は内政不干渉の原則を堅持し、国家間の溝や紛争の対話や協議を通じた平和的方法による解決を強調し、何かというと武力に訴える、または武力で威嚇することに反対している。公平正義を支持していることは、中国外交が道義にかない、支持者が多いことの基礎だ。