複数の豪メディアが19日、「我々の戦闘機の設計が中国に窃取された」と中国を批判し、「中国はサイバースパイを使い、オーストラリアのF-35ステルス戦闘機の機密情報を窃取した」と報じた。
先にこの「スクープ」を報じたのは、ドイツ誌『シュピーゲル』だった。その情報源は、米中央情報局(CIA)元職員のスノーデン氏が暴露した機密文書だという。この情報は直ちにオーストラリアの世論を騒然とさせた。ある豪メディアは、中国が窃取した大量のデータは、アメリカ議会図書館5軒分に相当すると誇張し、さらに中国が開発中のJ-20、J-31などの先進的な戦闘機に摂取した情報を利用できるのではと懸念した。
近年、「中国が軍事機密を窃取」という噂が西側メディアに立て続けに報じられており、中国の軍事技術の飛躍的な発展に対する最も目立った脚注のようになっている。しかし中国は本当にキーボードを叩くだけで米国などのネットワークに侵入し、数千億ドルが費やされた最高機密情報を手にすることができるのだろうか?
環球時報の取材に応じた中国軍事問題専門家は、このような批判は荒唐無稽であり、中国の軍事技術の大幅な前進に対する不満の発露のようだとしている。
中国外交部の洪磊報道官は19日、これらの批判にはまったく根拠が無いとし、「サイバーセキュリティ問題について、中国はその被害者だと強調し続けている。サイバーセキュリティは現在、各国が直面している共通の課題である。中国は各国と協力し、平和・安全・開放・協力のサイバー空間を建設しようとしている」と応じた。
洪報道官はまた、「サイバー攻撃には、遡及が困難で、国を跨ぐ性質が強いことによる複雑性がある。攻撃源を特定するのは非常に困難だ。私はこの批判と謂れ無き攻撃を支える根拠があるのかを知らない。むしろ関係者が開示した資料によると、一部の国にはサイバー攻撃に関する恥ずべき記録がある。我々はサイバーセキュリティ問題で他国を謂われも無く批判し、あったかもしれないと言うのではなく、協力的な態度によりハッカーの攻撃行為に共に備えることを願う」と強調した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2015年1月20日