米国のアジア系市民が旧暦の新年(春節)を祝う賑やかな場面を目にするが、この伝統的な祝日はずっと公式には認められていない。こうした状況が近く変わる可能性がある。ニューヨークの中国系連邦議員の孟昭文(Grace Meng)氏が提出していた旧暦新年の認可に関する決議案がこのほど下院を通過し、上院の表決を待つばかりとなっている。
議員20人近くが共同で提案
孟昭文氏によると、全米には数多くのアジア系移民と、アジア系以外でも毎年旧暦の新年を祝う多くの人がおり、またこの祝日を祝う人の数は増加を続けている。旧暦の新年がますます多くの人に認められるのにともない、旧暦の新年を議会で認可するよう要求する時機に来ている。
孟昭文氏の提出した「政府の旧暦新年認可」決議は、中国系のカリフォルニア州上院議員趙美心(Judy Chu)氏や、ニューヨーク州の上院議員など20人近くの議員が共同で提案したものだ。決議案は孟昭文氏が昨年提案した、多くのアジア系学生のいる公立校での旧暦新年の休暇の延長線にあるもので、ニューヨーク州ではすでに旧暦新年の公立校休暇の法案を通過している。
NYは春節を公立校の法定の休日に
アジア系米国人にとって、伝統的な祝日は依然として重要なものだ。クリスマスのように法定休日になることを期待する声も大きい。
NY州では昨年12月17日に決議案が下院で抵抗にあったが、NY州のアンドリュー・マーク・クオモ知事は同日夜、ついに数カ月前に通過した法案に署名し、NY州のアジア系の多い学校で春節を法定の学校の休日とすることに同意した。これは、春節がNYのアジア系コミュニティーの学校の公休日になり、同地域の学生が春節に1日休めることを意味する。
ピュー研究所の2012年6月のデータによると、アジア系移民はヒスパニック系移民を上回り、すでに米国最大の移民グループとなっている。同年の米国の総人口は約3億1300万人だが、アジア系人口は史上最高の1820万人に達し、同国で増加が最も大きなグループとなった。アジア系人口のうち83%は中国、フィリピン、インド、朝鮮半島、日本などの出身だ。(編集YH)
「人民網日本語版」2015年3月1日