習近平国家主席は12日夜、カザフスタン訪問、ロシアの第二次大戦勝利70周年記念軍事パレードの出席、ベラルーシの国事訪問を終え北京に戻った。習主席の訪問期間中、中国は3カ国と、経済・貿易、エネルギー、宇宙、金融、投資、インフラなどの各分野を網羅する、約90の事業提携文書・協定に調印した。
王毅外相は記者に対して、習主席の今回の外遊について説明した。
習主席のユーラシア大陸歴訪には、(1)世界反ファシズム戦争勝利70周年を盛大に祝う(2)シルクロード経済ベルトと3カ国の発展戦略の融合を加速する――という二つのテーマがあった。王外相は今回の外遊の成果を、次のようにまとめた。
(一)第二次大戦の偉大なる勝利を共に記念。習主席がロシアの戦勝記念パレードに出席したのは、対独戦争で多大な犠牲を強いられたロシア人に対する中国人の敬意を表し、欧州の戦場で自由と平和のために血を流し奮戦した各国の国民に対する敬意を表するためだ。
(二)ウィンウィンの新型国際関係を共同構築。中国が提唱するウィンウィンの新型国際関係は、国連憲章の主旨と原則、内政不干渉および国家の主権・独立・領土保全の尊重といった国際関係の基本的な準則、国連および安保理の世界平和の責任を維持し、対抗するのではなく対話と協力を展開する。一国のみが繁栄するのではなく、ウィンウィンと共栄を実現する。訪問先は、上述した主張を高く評価した。
(三)シルクロード経済ベルトの建設を共同推進。習主席は沿線諸国の発展戦略との融合を目指し、双方に利益をもたらす共同プロジェクトの実施を推進した。中露の首脳が調印し発表した「シルクロード経済ベルトの建設とユーラシア経済連合の建設の連結・協力に関する共同声明」は、「一帯一路」(シルクロード経済ベルト、21世紀海上シルクロード)という提案のユーラシア大陸における重大な進展だ。習主席とナザルバエフ大統領は、平等と相互利益を基礎とし、シルクロード経済ベルトとカザフスタンの経済戦略「光明の道」を結びつけることで合意した。中国とベラルーシは、両国が共同建設する工業団地を、シルクロード経済ベルトを象徴するプロジェクトとすることで合意した。
(四)国民の相互理解・交流の友好の基盤を構築。習主席は3カ国の首脳と、文化・学術・メディア・青年の交流の促進を決定した。中露は2016−2017年に中露メディア交流イヤーを開催することを決定した。中国はベラルーシの100人の大学生を、中国の交流活動に招待する。
王外相は、「今回の外遊はユーラシア大陸を立脚点とし、世界に目を向け、中国の外交の全面的な展開を促した。3カ国歴訪は成功に終わり、中国の外交史の重要なページとなった」と締めくくった。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年5月13日