世界の重要な議題から、中国のチャンスを見る
世界の重要な議題から、中国のチャンスを見る。
タグ： 中国経済 貧困撲滅 持続可能な発展
37年前に経済改革の歴史的な歩みを始めた当時、中国経済が世界経済に占める比率は5％のみだった。この数字は現在、16％に達している。中国は貧困撲滅および人類の発展で前代未聞の成果を手にした。中国は過去30年間で、毎日の消費額が1.25ドル以下という極端な貧困から6億7000万人を救い出し、毎日の消費額が2ドル以下という貧困状態から6億1500万人を救い出した。中国人の平均寿命は同期間内に8.3年延び、教育を受ける期間が平均で3.8年延びた。
中国の世界の成長に対する貢献も日増しに増大し、1980年の5％から近年の30％に上昇している。中国経済は現在、中高速成長に切り替わった。しかし国際通貨基金（IMF）のデータによると、中国の経済規模に基づくと、中国は2015−2019年の間に毎年、世界の経済成長率を1ポイント押し上げ、世界経済の成長に対して30％前後の貢献を成し遂げることが可能だ。
当然ながら、中国は依然として発展途上国だ。中国人の平均所得は2014年の段階で7380ドルで、米国の5万5200ドルを大幅に下回り、世界96位となっている。これは中国が米国の生活水準に達するには、まだ長い時間が必要であることを示している。発展途上国の代表国である中国は、2015年以降の発展の計画と交渉の中で、常に積極的な役割を演じている。中国は柔軟かつ協力的な態度で他国と協力しており、国連の決議を順守している。多くの発展途上国は、中国が世界の舞台で発展を求め協力を促進し、諸国の関心事を表現・反映し続けることに期待しており、中国が発展途上国に対して、団結し力強い声をあげるよう促すことを願っている。これは中国とその他の発展途上国が、現実的な意義を持つウィンウィンのパートナーシップを結ぶことを促す。
世界の重要な議題の模索をリードし、解決案を提供し、思想的リーダーを担当する上で、中国は数多くのチャンスを迎えている。中国は新たな情勢において、国連開発計画を含むさまざまなルートを通じ、力を発揮することができる。また中国はBRICSの新開発銀行、アジアインフラ投資銀行などのメカニズムを通じ、発展途上の世界の持続可能な発展の目標に資金援助を行い、長期的かつ積極的な影響を及ぼすことができる。
中国は新たな持続可能な発展の目標を実施する際に、その政策と行動により世界範囲の重要な影響を生み出す。中国は2016年、G20の議長国になる。世界は中国がこの特別なチャンスと中国特有の発展の経験を活かし、持続可能な発展の目標の実施を提唱し、持続可能かつ包容力と柔軟性を持つ発展を世界範囲内でリードすることに期待している。（筆者：国連事務次長補、国連開発計画アジア太平洋局長）
「中国網日本語版（チャイナネット）」2015年9月29日
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