海外中のメディアが、中国共産党第18回五中全会(党中央委員会第5回全体会議)で審議中の“第13次五カ年計画”に注目している。中国の安定的な発展は世界経済にとって重要であり、中国政府は改革の推進を堅持するだろうとの認識を示す。
世界的注目を集める五中全会
米紙「ウォールストリートジャーナル」のサイト版は、第18回五中全会で中国政府は、経済に関与する青写真を1枚減らすとの見方を示す。中国共産党が行う工程の複雑な業務は、世界経済にとってますます重要になっており、世界はこれまでそれを軽視してきたと指摘する。
AFP通信社は、第18回五中全会は経済改革に焦点が絞られる可能性が高いとした上で、GDP成長率を追い求め続けるのか、改革の推進によって国家全体のポテンシャルを図るのかを選択することになるだろうと述べる。
オーストラリアの「フィナンシャルレビュー」は、中国が将来、厳格な環境保護政策を打ち出し、社会保障範囲を拡大させ、新たな出産政策を実施すると予測する。
トルコの「デイリー・ニュース」傘下のビジネス紙は、“第13次五カ年計画”で議論されている中国経済の“新常態”や、中国経済のグリーン化、“一帯一路”問題などに注目する。
中国の安定成長は世界の利益
フランスの代表的メディアである「エコー」は26日、トップ記事として第18回五中全会の開催を報じた。1ページを使い、同会で議論される“第13次五カ年計画”について紹介すると共に、専門家による中国経済情勢の見解を掲載している。
「エコー」はまた、社説「中国の計画」を発表している。社説では、中国が安定的に発展し続けることは世界の利益と一致すると強調している。中国は今年、世界経済成長に対する貢献率が32%になると予測されている。中国の投資は全世界の投資総額の30%を占めており、中国経済の運命は世界の運命と密接なかかわりがあるのだ。
ブラジルのサイト「レッドネット」は、今後5年は中国の“小康社会”実現にとって非常に重要だとした上で、専門家の分析を紹介している。“新常態”下の経済目標は以下5つの分野で体現される。第1に、世界に利益をもたらす経済規模。第2に、世界経済発展のカンフル剤となる安定成長。第3に、世界市場との深化的融合。第4に、国内活力を刺激することを通じて提供される、世界に向けた新しいイノベーション。第5に、不断に強化することで国際的に認められる経済的実力。
タイの「亜洲日報」の副編集長で主筆の銭豊氏は、世界経済発展の原動力である中国として、“第13次五カ年計画”は今後5年間の中国の発展方向を示すだけでなく、世界経済全体の発展方向とも関連してくると述べる。その上で、同計画が高いレベルでの戦略思考に立ち、よりグローバルな視野を持ち、発展途上国との相互利益による協力を強化するように希望している。