しかし同時に、世界を見渡してみると、各国・各地域の女性発展のレベルは依然として不均衡で、男女の権利、機会、資源分配はいまだに不平等であり、女性の潜在能力、才能、貢献に対する社会の認識はまだ不十分です。現在8億人いる世界の貧困層のうち、半数以上は女性です。戦乱と疫病に襲われるたび、女性は往々にして真っ先にその被害を受けてきました。猛威を振るうテロリズムと暴力で、甚大な被害を受けるのも女性です。今日に至っても、女性に対するさまざまな形態の差別は依然として存在し、虐待ひいては女性を踏みにじる行為がたびたび行われています。
男女平等を実現するために、私たちがまだ大きな努力を払う必要があることは事実が示しています。私たちはたゆまぬ努力で、女性事業の発展のために道を切り開かなければなりません。
ご列席の皆様
採択したばかりのポスト2015年開発アジェンダには、ジェンダーの視点がその各分野に盛り込まれました。北京世界女性会議の精神を発揚し、約束を重ねて言明し、男女平等と女性の全面的発展を促進するために、行動を加速していこうではありませんか。
第一に、女性と経済社会の足並みの揃った発展の推進が求められています。発展に女性は欠かせず、発展の恩恵は女性を含めたすべての人々に及ぶべきです。私たちはより科学的で合理的な発展戦略を策定するべきであり、各国の国情、ジェンダー格差、女性ならではのニーズを考慮して、女性が平等に発展の成果を分かち合えることを確かに保証すると同時に、政策手段を革新し、女性の潜在能力を呼び起こし、多くの女性の経済社会発展への参加を推進しなければなりません。女性の社会・経済活動への参加を推進することで、女性の地位を効果的に向上させ、社会生産力と経済活力を大きく高められることは、中国の実践が証明しています。
第二に、女性の権利を積極的に保障することが求められています。女性の権利は基本的人権です。私たちは女性の権利保障を系統的に法律や法規に組み入れ、国家意志にまで高め、社会の行動規範に落とし込んでいく必要があります。私たちは女性の政治経済活動への参加能力を増強し、女性の政策決定管理への参加レベルを高めて、女性が政界やビジネス界、学術界のリーダーになれるようにしなければなりません。私たちは女性の基本的医療衛生サービスを保障し、特に農村女性、体の不自由な女性、出稼ぎ女性、中高齢女性、少数民族系女性の健康に対するニーズに関心を払う必要があります。私たちはすべての女児が学校に上がり安全に学校に通えるよう確実に保証する措置を講じ、女性向けの職業教育と終身教育を拡大し、女性が社会や雇用市場の変化に適応できるようサポートしていくべきです。