ドイツ公共放送連盟は6日、「トルコは強硬な手段により中東の勢力範囲を奪おうとしている。トルコとロシアの関係が氷河期に入り、さらにイラクの敵国になった。その裏側には、トルコの新たな外交戦略がある。トルコは最近の強硬な姿勢によって、中東の大国になる自信を示そうとした。これは元より複雑な中東情勢に新たな話題をもたらした」と報じた。
イラク副外相は6日、「トルコがイラク北部で展開している部隊は、地域の安全を脅かしている。トルコのこの行動はテロ攻撃に資するものではなく、かつ地域全体の安全を乱し、脅かす。その他のテロを攻撃する国は現地政府との十分な調整を行い、許可を得て初めて国内で軍事活動を展開している」と警告した。
ロシアメディアは、エルドアン大統領は「オスマン帝国復活の野心」を持ち続けていると伝えた。エルドアン大統領は英エコノミスト誌に、「新時代のスルタン」と称された。近年の中東の動乱において、トルコはリビアを攻撃する西側陣営に加わり、イラクとシリア国内に派兵した。エルドアン大統領は、シリアやイラクといった旧オスマン帝国の領土を、再び新オスマン帝国内に収めようとしている。そのためテロリストやさまざまな機会を利用し、これらの国々の政権を転覆させようとしている。
ドイツメディアは6日、「トルコがイスラム国(IS)有志連合の分裂と攻撃にとりかかっている。トルコのイラク進入は、有志連合を苦境に追いやる。イラクはNATO軍を信用せず、ロシアを中心とする対テロ連合に傾く可能性がある」と報じた。5日付NYタイムズはヨルダンの政治アナリストの話として、「トルコのイラク派兵は、同地域の新たな戦争と動乱を引き起こす可能性がある」と伝えた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年12月7日