南沙諸島の主権主張、中国人はもっと自信を=専門家

南沙諸島の主権主張、中国人はもっと自信を=専門家。

タグ: 南沙諸島 フィリピン 国際法

発信時間: 2016-01-17 08:26:25 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

南中国海問題が近年エスカレートを続けており、南沙諸島の島礁の主権を巡る係争が激しさを増している。圧倒的多数の中国人は、南沙諸島の主権が中国に帰属することを信じて疑わないが、社会の情報網の発達と国民の参与に伴い、一部の「識者」には疑問が生じているようだ。例えば一部の人は、「地図を見ると南沙諸島は中国大陸から遠くに離れており、周辺諸国に近く、他国の玄関前にあると言える。それなのに中国の異論の余地なき固有の領土と言っても、どこか正当には聞こえない」と陰でこそこそ言い、ある人は「国際法によると、島礁の領土が50年連続で実効支配された場合、主権は占領者に帰属する」と懸念している。このようなもっともらしい観点は一つにとどまらず、説明と是正の必要がある。

一般人は生活において、遠近に従い交流における親密さを判断する。この遠近論は自ずと人々の素朴な観点になっており、「水に近き楼台は先ず月を得る」という中国のことわざもその例証となっている。しかしこの地理的な距離が近ければ良いという説は、国際法と司法の慣例において根拠を持たない。世界の多くの国は、本土から遠く離れた他国に近い領土や「飛地」を持つ。例えばオーストラリアのクリスマス島は本土から1400カイリ以上離れているが、インドネシアの海岸からわずか270カイリしか離れていない。大西洋に跨るフランスのサンピエール島およびミクロン島は、カナダのニューファンドランド島の海岸から最も近い所で12カイリも離れていない。しかし上述した国は平穏無事であり、訴訟を起こしたことはない。フィリピン政府の、黄岩島、南沙諸島が近いフィリピンに主権が帰属するという説は、完全に強盗の発想だ。

フィリピンなどの国は1960年代後半から70年代前半にかけて、中国の南沙諸島を侵略し、その一部はすでに50年に近づいている。そこで、南沙諸島の一部の島礁が不法占拠されてから50年後、主権が自動的に移ってしまうという説を唱える人がいる。このような懸念は必要がない。国際法に確かな条項がないからだ。従来の国際法によると、領土の取得には先占、時効、添付、割譲、征服が含まれる。そのうち時効は、一国が自国の領土でない土地を、領有の意思を持ち相当期間に渡り平穏に統治することによって、その主権を取得することを指す。この文章だけを見ても、フィリピンなどの国が時効による、南沙諸島の不法占拠の「合法化」の条件を備えないことが分かる。中国にとって、時の流れにより上述した問題の解決が難しくなる可能性があるが、これはフィリピンなどの国が中国の南沙諸島の島礁を占拠した罪を洗い落とせることを絶対に意味しない。

中国は南中国海という「長テーブル」の北端に位置するが、フィリピンが有利な中間に位置していることが問題だ。遠く離れた中国はかつて、南沙諸島の実効支配に着手できなかった。相手国は地理的に近い島礁を占拠し、漁夫の利を得ていた。しかし中国による近年の南沙諸島の島礁の拡張工事に伴い、情勢や環境によって主権維持が制約されるという苦境に、根本的な変化が訪れた。(筆者:劉鋒 中国海洋問題専門家)

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年1月17日

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