米国のオバマ大統領の招待に応じ、中国の習近平国家主席はワシントンで開かれる、第4回核安全保障サミットに出席する。核安全専門家は、中国は国際協力を強化し、世界の核安全体制の共同構築に尽力しており、中国の核安全記録は世界に認められていると述べた。核安全保障サミットは、核安全の重要な協力の場だ。習主席は世界核安全協力に対する中国の重視と力強い支持を示す。中国は世界核安全事業で重要なリーダーシップを発揮している。
国際原子力機関(IAEA)原子力安全保障部カマー・ムラビット氏は、「中国はIAEAの非常に重要なパートナーで、核安全で非常に重要な力を発揮してきた。中国は効果的な措置を講じ、核燃料の安全を積極的に保障してきた。また自国民および自国の環境が、核燃料の放射能による被害を受けないよう、効果的に保護してきた」と話した。
ワシントンの核安全保障サミットの開催を控え、中国と米国が共同建設する核安全保障モデルセンターが5年の工期を経て、北京で正式に運用開始された。同センターはアジア太平洋および世界で最大規模の、設備が最も整った、施設が最も先進的な核安全交流・研修センターになった。
ムラビット氏は、「IAEAの幹部は昨年、建設中の同センターを視察し、深い印象を受けた。同センターは核安全を保障すため、人員の研修や技術サポートの理想的な条件を整えた。また中国とIAEA、およびその他の国と国際組織の、核安全保障の交流と協力を強化することになる。これは中国の核安全を促進し、地域と世界の核安全を促進する。これは中国の核安全分野の大きな成果であり、中国が核安全の技術水準と核事故防止能力を大幅に高めたことを象徴している」と述べた。
中国は原発事業発展の60数年に渡り、良好な核安全保障記録を維持しており、核安全保障の国際協力の先頭に立ってきた。中国は近年、核安全観を打ち出し、「中国の核緊急対応白書」などを発表している。多方面から核安全保障を強化し、世界の核安全ガバナンスに寄与してきた。
ハーバード大学科学・国際関係ベルファー・センターの張会上席研究員は、「中国は近年、自国の核安全体制の構築で長期的な発展を実現し、世界の核安全協力に多大な貢献を成し遂げた。中国は国家安全法と反テロ法を可決し、法的な角度から中国の核政策を説明し、核テロへの反対を強調した。中国は核施設の保護を強化するため多くの経費を割いており、核燃料の保護を大幅に改善している。また中国は核安全保障の文化建設を強化した。核安全は先進的な設備と技術による支えを必要とするが、それよりも人々の核安全の観念と意識が必要になる」と述べた。
核安全は世界的な課題だ。核安全のグローバルガバナンスの強化、テロの蔓延の防止、普遍的な核安全の実現には、各国の努力が必要だ。
ムラビット氏は、「原発事業の平和的利用が世界範囲で発展を続けており、核技術の民間での活用が広がっている。核安全はすでに国際社会が注目を強める重要問題になっている。国際社会は核安全問題への認識を深め、核燃料および核施設への保護を改善するべきだ。核燃料と核施設の安全保障、核燃料の犯罪者およびテロリストへの流出の防止は各国の責任だ」と指摘した。
張氏は、「世界的な核拡散および核テロの脅威が日増しに深刻化している。中米両国は二国間協力を強化するべきだ。中国はまた、国際核安全協力の中で、さらに大きな力を発揮する」と話した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年3月31日