ベルギー検察はこのほど、ブリュッセル空港のテロ事件の最後の容疑者が捕まったと発表した。モハメド・アブリニ容疑者(31)は、テロ事件で逃走した白い服と帽子の男であることを自供した。
10日付NYタイムズによると、ベルギー検察の報道官は9日、3月22日にブリュッセル空港で自爆テロが発生した際に、空港の監視カメラに写っていた帽子と白い服の不審な男が逮捕されたと発表した。アブリニ容疑者は、ブリュッセル空港を離れたあと、白い服をゴミ箱に捨て、濃い色の帽子を他人に売ったと自供した。警察によると、アブリニ容疑者は当時携帯していたバッグも捨てた。このバッグには大量の爆薬とリモコンが入っていた。
アブリニ容疑者はモロッコ系ベルギー人で、8日にブリュッセルで逮捕された。アブリニ容疑者と別の2人の容疑者は3月22日、ブリュッセル空港で爆破テロを起こした。2人の容疑者は現場で爆死した。アブリニ容疑者は昨年パリで発生したテロ事件で、テロリストを後方から支援した疑いがある。
BBCによると、ベルギー警察は8日、計6人を逮捕した。アブリニ容疑者の他に、3人がテロ殺人罪に問われている。うちオサマ・K容疑者は3月22日にブリュッセル地下鉄マルベーク駅の爆破テロに関与した疑いがある。別の2人はアフリカ系ベルギー人で、オサマ・K容疑者とアブリニ容疑者のテロを支援した疑いがある。
ベルギー検察は10日、3月22日にブリュッセルでテロ事件を起こした組織は当初、フランスで2回目のテロ事件を計画していたと発表した。しかし検察側の調査が急速に展開されたため、ブリュッセルに矛先を向けたという。NYタイムズは、アブリニ容疑者の逮捕により、ベルギーとフランスに潜むテロリストの捜索が容易になると報じた。米FOXニュースによると、ベルギー内務省はアブリニ容疑者が逮捕されたあと、ベルギーが新たなテロの脅威にさらされる恐れがあると警告を出した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年4月11日