外交部の華春瑩報道官は29日の定例記者会見で、「『国連海洋法条約」の締約国でもない米国が、フィリピンの提訴した南中国海仲裁案の本質と、仲裁裁判所の越権管轄行為の事実を無視している。本件に関してアメリカは容喙(ようかい)する資格はないと強調しました。
華報道官は席上、以下の3点を強調しました。
① 南中国海問題の本質は島嶼領有権と関連海域の線引きに関する係争である。
② 「国連海洋法条約」は、そもそも領土と主権問題を念頭にいれていない。また、海域の線引き問題については、締約国には条約により強制仲裁等強制執行手続きの排除の適用が認められている。中国は2006年に声明を出し、海域の線引き問題に対し強制執行手続きの適用を排除することを明確にしている。中国は仲裁の結果を受け入れず、仲裁に参加もしない理由は、公約を含めた国際法の厳格性を守り、濫用に反対する為である。
③当該条約の締約国でもない米国は、フィリピンにより提訴された南海仲裁案件の本質を無視し、仲裁裁判所の越権裁定行為を無視する本当の狙いはなんなのか。恐らく誰にも明白なことであると思う。
「CRI日本語版」より 2016年4月30日