南中国海問題に注目する国際社会からは最近、公平な声が多く聞かれるようになった。その声の多くは、フィリピンからのものだ。
フィリピン外務省海事センター元事務局長、フィリピン元外務次官、フィリピン元駐国連代表など、フィリピンの複数のベテラン外交官はこのほど、フィリピンの政治家と西側メディアが真相を意図的に歪曲していると指摘した。例えばフィリピンが先に南中国海の人工島建設を行っており、南中国海の緊張情勢を激化させたのは中国ではなくフィリピンであるなどだ。
フィリピンと中国の交渉の関連事務を直接担当したことのある、フィリピン外務省海事センター元事務局長は、自らの実際の業務歴によりアキノ政権の嘘を暴露した。アキノ政権は「フィリピンと中国は50数回の交渉を重ねたが、係争を解決するには至らず、仲裁を申し立てるしかなかった」としているが、実際には中国側がフィリピン側との交渉を試みてきたが、フィリピンがそれに応じなかったのだ。
これらのベテラン外交官はフィリピン新政権に対して、南中国海問題をめぐり中国と二国間交渉を早期実施するよう促している。彼らはまた、米国は域外国であり、南中国海問題に介入すべきではないと指摘した。
これらのフィリピン国内から出された正義ある公平な声は、「公道は自ずから人心にあり」の真理を裏付けた。
フィリピン政府も積極的な姿勢を示している。フィリピンの次期外相はこのほど、南中国海問題をめぐり中国と二国間対話を実施したいと表明した。中国外交部は声明を発表し、中国側は交渉を通じフィリピンとの南中国海における係争を解決すると改めて強調した。
また国際社会でも、中国の主張を支持する声が強まっている。すでに数十カ国が中国の南中国海問題における立場を明確に支持しており、中国の主張を認める海外メディアも増えている。独ボン大学国際法専門家のStefan Talmon氏、ロシア科学アカデミー極東研究所所長代理などの専門家・学者らは、南中国海の係争の国際仲裁を申し立てるのは間違いだとしている。専門家・学者らは二国間交渉による係争の解決を主張する中国の立場を支持している。
中国は文明的大国の気風を貫き、「親密(親)・誠実(誠)・恩恵(恵)・包容(容)」の周辺外交理念を実践している。領土や国境などの問題を処理する際に、国際法を厳守し、平等かつ友好的な協議の精神を貫いている。
中国は海と陸の隣国が世界で最も多い国だ。領土・海洋の境界線の問題において、中国は優秀な成績表を提出している。中国は現在まで、陸上の14の隣国のうち12カ国と領土問題を解決しており、陸上の国境線の9割以上の画定を終えている。中国はベトナムと交渉し、両国のバクボ湾における領海線を画定した。中国は韓国とも、領海線の画定をめぐる交渉を正式に開始した。
南中国海におけるフィリピンとの係争において、中国は良からぬ意図を持つ者から妨害されている。事実を歪曲され、さらにイメージダウンさせられているが、中国人は「徳は孤ならず 必ず隣有り」を信じている。常に正義と公平を守れば、中国の立場を支持する力が拡大するはずだ。隣国との交渉と協議により領土・境界線問題を解決するという中国の正しい主張も、実現を続けることになるだろう。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年6月13日
![]() |
|
![]() |