米軍の空母打撃群は優勢にはならない=専門家

米軍の空母打撃群は優勢にはならない=専門家。

タグ: 米軍 空母打撃群

発信時間: 2016-06-22 16:16:15 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

米軍が公式に発表した声明によると、米国は18日、南中国海からほど近いフィリピン海での演習のため、2つの空母打撃群を派遣した。複数の空母打撃群による近距離での共同作戦という「唯一無二」の米軍の作戦能力を示すためと自称している。軍事専門家の尹卓氏は、中国中央テレビの番組「今日亜洲」の取材に対し、南中国海地区では、米国のダブル空母打撃群は空中における優位性を形成するものではないと指摘した。中国が南中国海地区において持っている力は、ダブル空母打撃群によって制御できるものではない。

「太平洋の国家、太平洋のリーダーとして、インド洋とアジア太平洋地域の安全と繁栄を守り、論争の平和的解決や円滑な合法的商業航行を守り、通航の自由という原則を守ることは、米国の国家としての利益である。過去70年余り、米国海軍は毎日、この海域において長期的で地域の安定に益するプレゼンスを維持してきた」。米国太平洋軍司令部が17日に発表した声明は、スタニス号とレーガン号の2隻のニミッツ級空母による空母打撃群を18日からフィリピン海域に派遣し、合同演習を行うことを宣言するものとなった。演習項目には、防空や海上偵察、海上補給、防御作戦、遠距離打撃などが含まれる。

尹卓氏によると、米国はこれまで長期にわたり、南中国海と釣魚島付近での中国に対する軍事的圧力を高めてきた。今回のダブル空母打撃群の南中国海への派遣はその明らかな表れと言える。単一空母の派遣は主に威嚇のためと考えられるが、ダブル空母の派遣は作戦のための編制であり、南中国海でいつでも中国と戦争できるよう準備しているものと考えられる。米国が伝えようとしているのは、南中国海問題において、中国と他国との間で武力衝突が発生したなら、米国は黙ってはおらず、ダブル空母打撃群によって介入するということである。また米海軍第三艦隊も、空母の一部をアジア太平洋地域に派遣する意欲を繰り返し示している。軍事力の投入を少しずつ増やしていくこの過程は、米国が中国に対して軍事的圧力をかける主要手段となっている。米国にはすでに、中国の戦略的な台頭を抑えるための経済的手段は残されておらず、巨大な優位性を持つ軍事に頼るしかなくなっている。海空の軍事力において中国を屈服させ、南中国海と釣魚島の問題を米国が考える軌道に載せることは、米国の重要な戦略的意図となっている。

では米軍のダブル空母打撃群は南中国海において中国にどれほどの脅威を与えているのか。尹卓氏はこれについて、南中国海地区においては、米国のダブル空母打撃群は空中での優位性を形成しないと指摘する。中国の南中国海地区における力は、ダブル空母打撃群だけで制御できるものではない。だが南沙諸島水域のような遠洋においては、ダブル空母打撃群は巨大な脅威を形成し得る。機動的に配置され、早期警戒機や電子戦機、艦載機連隊などを配備したその作戦能力を見くびってはならない。規模のそれほど大きくない局地戦において中型の国家に対処するのであればダブル空母打撃群でほぼ問題は解決できる。ただ大型の国家を相手にした問題解決には5つか6つの空母打撃群が必要となる。このため米国のこの措置は、中国に対して圧力をかけているものであり、戦闘態勢を整えているものではないと言える。

「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年6月22日

TwitterFacebookを加えれば、チャイナネットと交流することができます。
iphoneでもチャイナネット!

日本人フルタイムスタッフ募集    中国人編集者募集
「中国網日本語版(チャイナネット)」の記事の無断転用を禁じます。問い合わせはzy@china.org.cnまで
 

コメント

コメント数:0最新コメント

コメントはまだありません。