「2016中国西蔵(チベット)発展フォーラム」が7月7-8日の日程で西蔵自治区の区都ラサ市で開かれる。今回のフォーラムのテーマは「西蔵発展の新たなステップ――革新、協調、グリーン、開放、共有」で、30以上の国と地域から専門家と関係者が参加する。フォーラムに参加する専門家130余名のうち、外国籍の専門家は過去最多となる60人以上に上る。彼らはフォーラム開始前にラサと山南地区の現地視察を行い、農家や貧困層の自立支援地域、工業団地などを訪問した。環球時報が伝えた。
エジプトミニア大学語言学院中国語専攻言語学博士の金皓天氏は、西蔵民主改革発祥の地とされる克松村などを訪問後、村民の生活状態は良好だとし、「西蔵語を話す人が多く、直接コミュニケーションがとれないものの、彼らは楽しく快適に過ごしているように見える」と語る。西蔵文化は良好な状態で保護されており、ポタラ宮や大昭寺(トゥルナン寺)などの歴史的遺跡群は完全な状態で保存されている。同氏は「地元住民にとって神聖な場所であるとともに、政府が西蔵文化の保護を重視していることもその理由」だとみている。
「西蔵の現実は自分の想像を大きく上回り、地域の発展と計画は深く印象に残る」と、エクアドルの法律の専門家で、北京語言大学南米語言文化センター副主任を務めるヘンリック・セペダ氏は語る。「自分も高地のエクアドル出身であるため良く理解できるが、青蔵鉄道のような標高数千メートル級のインフラ建設には多くの困難が伴う。多くの西蔵住民の生活条件が向上しているのを見ると、中国政府が西蔵発展を望んでいることがわかる」としている。西蔵訪問3回目となるフランスの女性作家ブレスラー氏は、2007年の最初の訪問時と比べ、西蔵は一段と近代化が進み、建物が増えたと指摘。「人々も自身の夢を実現できる」と語った。
西蔵の人権問題をめぐり、西側メディアによる批判的な報道がよく見られる。ヘンリック・セペダ氏はこれについて、「西蔵には人権も宗教の自由も無いと大げさに報道するメディアがあるが、自分には理由がわからない。自分の見た限りでは、西蔵の民族衣装を着た地元住民をラサの至るところで目にすることができるうえ、彼らは敬虔に寺院で参拝する。西蔵に限らず、中国各地で自分が行ったことのある場所では、人々はみな信教の自由を手にしている」と語る。ブレスラー氏も「現在は西蔵に多くの寺院がある」ものの、「世界は往々にして西側メディアの観点に囚われがちだ」としている。
今回のフォーラムは、国務院新聞弁公室と西蔵自治区人民政府の共催で、ラサ市人民政府が実施、5つの分科会で構成されている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年7月7日