「南中国海の問題はアジアの問題なので、地域内の当事国が自ら解決するべきだ。地域外勢力には干渉する権利がなく、手を出してもならず、米国は南中国海の問題に口出しをする資格はない」。オーストリア・ニューイングランド大学法学院の上級講師で国際海洋学者の劉能冶氏は、米国の「海洋法に関する国際連合条約(国連海洋法条約)」に対するスタンスが国際社会ですっと批判されており、米国に南中国海の問題に口出しする資格はないと述べた。「米国は自国に不利な条項があるために国連海洋法条約の締約国とはなっていないのに、国連海洋法条約が国際慣習法の重要な一部分を構成していることも認めている。これは米国が国連海洋法条約でダブルスタンダードを採っていることを意味し、自国に有利な条項のみを選んで遵守する一方、条約を南中国海の問題に干渉する道具としている。南中国海の問題は当事国が直接話し合いと協議を行って解決するべきで、地域外勢力には干渉の権利がなく、手を出してはならない」としている。
劉能冶氏は、フィリピンが一方的に提起した南中国海をめぐる仲裁手続きにはフィリピンの前政権による外交政策の誤った判断がみてとれると指摘。バウティスタ氏も、中国とフィリピンは動くことのできない隣接国となるため、中国とフィリピンの関係は非常に重要で、フィリピン政府と中国側が話し合い、コミュニケーションをとって両国関係を早期に修復することを期待したいと話した。(人民日報オーストリア駐在記者 李鋒 鮑捷)
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年7月31日