この数週間に渡り、イスラム国(IS)は欧州で大規模なテロ事件を起こしている。7月14日(革命記念日)に仏ニースで大規模なテロ事件が発生したあと、ドイツでもテロ事件が4回発生した。米国の有名なテロ情報分析サイト「インテルセンター」の統計データによると、今年6月8日よりシリアやイラクなどの戦場を除き、84時間毎にイスラム国に関連するテロ事件が発生している。
テロのニュースに驚く欧州人は、常にないほど警戒を強めている。ロンドン警視庁長官はテロについて、「起きるか否かではなく、いつ起きるかが問題だ」と述べた。ドイツの首都ベルリンでは、メルケル首相の難民政策に対する抗議デモが3回実施された。フランスではテロ事件を受け、多くのイスラム教徒が初めてカトリック教会に入り、犠牲者の追悼ミサに列席している。「これらのテロリストは、イスラム教徒ではない」傷だらけの欧州ではついに、宗教を跨ぎテロに団結する意志が形成された。
中国現代国際関係研究院テロ対策研究センター長の李偉氏は、環球時報の記者に対して「イスラム国が犯行声明を出すテロ事件がこのほど急増しているが、これはイスラム国がネットワークを使い世界に影響を及ぼしており、かつ欧州で人種と宗教をめぐる対立が続いているからだ。これによりテロの連鎖が起きやすくなり、続発の傾向を示している。各国の安保を強化するだけでは、大きな効果は得られない。各国間のテロ対策の協力と警戒を強めなければ、テロの勢いを抑えることができない」と指摘した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年8月2日