「他人が玄関口で武力誇示しているのに、ぱちんこの一つも用意できないというのか」中国国防部は15日、中国が南中国海の島嶼に武器を配備していると伝えた海外メディアに堂々と反論し、ネット上で賞賛を浴びた。中国外交部と中国空軍の報道官は同日、中国側の南中国海における正当な行為について談話を発表した。中国海軍は空母「遼寧艦」が初の実弾演習を行ったという情報を伝えた。これは国際メディアによって、米軍とメディアの批判に対する強硬な反応と解釈された。
BBCは15日、中国国防部の同日の声明をいち早く報じ、かつ談話に含まれた「武力誇示」「自衛のぱちんこ」を見出しに使った。中国国防部新聞局は「中国は南沙諸島及び付近の海域の、異論の余地なき主権を持つ。島嶼建設問題について、中国は何度も立場を表明しており、関連する建設は主に民間目的としている。必要な軍事施設については、主に防御・自衛目的であり、正当かつ合法だ」と表明した。
中国のこの声明は、米シンクタンクのアジア海事透明性イニシアチブ(AMTI)の報告書に向けられている。同報告書は最新の衛星写真に基づき、中国が南中国海の7つの島嶼に、ミサイル防衛システム・防空システムを含む武器を配備済みだとした。同シンクタンクは、「中国がこれらの大型高射砲・武器防御システムを配備したことは、未来の衝突に備えていることを意味する」と称した。
海軍軍事学術研究所研究員の張軍社氏は15日、環球時報に対して「米シンクタンクは島嶼への高射砲と近接防御システムの配備を軍事化と主張しているが、これは荒唐無稽だ。これらの武器は純粋に防御目的であり、近接防御システムは火砲の口径が小さく、射程距離が数キロと短い。島上空を侵犯する標的に備えることしかできず、他国の艦船や航空機の脅威になりえない。ベトナムは最近、侵略した南沙の島嶼で空港を拡張し、射程距離150キロの長距離ロケット砲を配備している。ところがこのシンクタンクは論評せず、中国を勝手に批判している。これは明らかにダブルスタンダードだ」と述べた。
ハリス米太平洋軍司令官は14日、シドニーで行った講演で、トランプ氏の大統領就任後も、米国は中国の「南中国海での拡張」に反対し続けると述べた。米国は南中国海での航行の自由作戦を継続し、かつF-22戦闘機を2017年に豪州北部に配備するという。
張氏は「ハリス氏はこの2年間に渡り、米海軍が中国の南沙諸島付近の海域、西沙諸島の領海内に進入する、いわゆる航行の自由作戦を直接画策してきた。南中国海地域は現在、風と波が穏やかで、フィリピンを含む当事国は交渉により係争を平和的に解決することで合意している。ハリス氏は再び公の場で南中国海における中国対抗を叫び、南中国海のトラブルメーカーとしての真の姿を露呈した。また米太平洋軍の最高指揮官であるこの将軍が、地域の平和を守る使命の履行に適していないことを示している。ハリス氏は地域の緊張を煽っている。ハリス氏は政権交代の時期に発言しており、次期政権の南中国海問題における政策と立場に影響を及ぼそうとしたことは明らかだ」と指摘した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年12月16日