中国の南沙諸島への進入、ティラーソン氏に阻む術なし

中国の南沙諸島への進入、ティラーソン氏に阻む術なし。

タグ: 南沙諸島 ティラーソン

発信時間: 2017-01-13 13:31:54 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

米次期国務長官に指名されたティラーソン氏は水曜日、上院外交委員会の指名承認公聴会で、驚きの発言をした。中国の南中国海の島礁建設行為を「ロシアがウクライナからクリミアを奪った手段に似ている」とし、次期米政権は中国に対して「島の建設を停止させる」「中国による島嶼への進入を認めない」という明確なシグナルを送ると表明した。

ティラーソン氏はこの目標をいかに実現するかについては、詳細に説明しなかった。ティラーソン氏はこの暴言を吐いた後、「中米両国の経済的利益が深く融合している。イスラム過激派勢力の抑制において中国は常に価値あるパートナーであり、その他の議題の齟齬により多くの成果を手にしているパートナーシップを妨げるべきではない」とも述べた。

ティラーソン氏がこれらの発言のうち、どの点を最も重視しているのかは不明だ。「中国によるこれらの島嶼への進入を認めない」は、米国で今のところ最も過激な発言であり、世界的にも最も注目されている。そのためここでは、この発言について論じる必要がある。

このエクソンモービル前最高経営責任者の、南中国海問題に対する発言は間違いなく荒唐無稽である。米国がこの発言を実行する効果的な方法と手段はもとより存在しない。米国には南中国海の支配者になる圧倒的な力を持たない。一つの核大国を自国の領土から撤退させようと思うとは、ティラーソン氏は核大国戦略の書籍を読むべきだろう。彼がコンピュータの前で計算するのは原油価格や為替相場だろうが、一つの土地にどれほど多くの血と命が含まれるかを考えたことはまったくない。

法理的にも論拠に乏しい。中国が長期的に実効支配してきた島嶼への接近を認められないならば、ベトナムやフィリピンも支配する島嶼に近づけないことになる。南沙諸島は無人エリアになるべきというのか。米軍の南沙諸島付近における、いわゆる「航行の自由作戦」は、何になるというのか。

ティラーソン氏は上院外交委員会で堂々と話しながら、自分が何を話しているのかまったく分かっていないのではないか、あるいは議員らが何を話しているのか理解できないと信じていたのではないかと疑ってしまう。

ティラーソン氏の南中国海の島嶼に関する発言は素人じみており、無責任なネット上の発言者と大差ない。トランプ氏の外交チームがこのように未来の中米関係を考えているのならば、両国は何も話し合う必要はなく、軍事衝突の準備を真剣に進め、シーパワーやミサイルなどの各種攻撃システムの補強を急ぐべきだろう。

南中国海諸国は今年、「南中国海行為準則」の協議を加速する。各国は協議により齟齬を自ら解決する力を持ち、米国による軍事的な介入は必要としない。フィリピンやベトナムが中国との大幅な関係改善を願い、南中国海の協議の雰囲気が醸成されつつあるなか、ティラーソン氏の上院外交委員会での発言は実に耳障りだ。

そのため中国と建設的なパートナーシップを構築したいというティラーソン氏の発言こそが本音であり、暴言は上院外交委員会に聞かせるものだと信じたい。当然ながらトランプ氏の外交チームが中国にどのような手を使ってこようと、中国は同じ手によって対応する。特に戦いに関する準備はおろそかにできない。中米は争いなくして団結はない、これは中米という2大国間の最も基本的な公式になりつつある。

「中国網日本語版(チャイナネット)」2017年1月13日

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