世界経済フォーラムの設立者で会長のクラウス・シュワブ氏は13日、『人民日報』に「流れに呼応し責任を担うリーダーを時代は求めている」と題した文章を寄稿し、同フォーラムの年次総会「ダボス会議」は、「中国の声に期待を高め、国際的な事務における責任ある指導力の発揮を習近平主席がいかに説明するかに耳を傾けている」と指摘した。人民日報が伝えた。
シュワブ氏によると、世界経済フォーラムは今年、スイス・ダボスで行われる年次総会のテーマを「指導力:呼応と責任」(Responsive and responsible leadership)としている。世界は現在、動揺して定まることなく、深刻な変革を迎えている。シュワブ氏は、各国のリーダーが直面している厳しい任務は、正しい決定を行うことだと主張する。リーダーはそのために、敏鋭な洞察力を「レーダー」とし、価値観と先見を「方位磁針」としなければならない。レーダーがなければ、シグナルを受信することはできない。方位磁針がなければ、人々の信頼を失うこととなる。
ダボス会議の参加者は、会議のテーマをめぐって、「経済成長の推進」「市場経済体制の包括性の増強」「第4次産業革命の掌握」「国際協力の強化」というグローバルな4つの共通目標を検討する。
これらの目標の実現に向け、シュワブ氏は、リーダーに対して次の4つを求めた。(1)リーダーは、経済の強大な活力を早期に再び引き出し、経済的な楽観主義と社会的な凝集力、政治的な相互信頼、国際協力の良好なムードを形成し、最終的に経済成長に持続可能性を持たせなければならない。(2)リーダーは、さらなる措置を断固として取り、経済体系のさらに適切な運行を確保しなければならない。(3)リーダーは、さらに十分な凖備を整え、第4次産業革命がもたらす破壊的変革に対応し、労働力市場に影響を与える各変革には特に注意を払わなければならない。(4)最後に、この世界は相互に依存した世界であることを銘記しなければならない――。
シュワブ氏は、1979年に初めて中国を訪れた。世界経済フォーラムはその後、中国と非常に緊密な関係を保ち続けてきた。シュワブ氏は文章で、「世界は現在、多極化への転換の時期を迎えつつある。ダボス会議は、中国の声に期待を高め、国際的な事務における責任ある指導力の発揮を習近平主席がいかに説明するかに耳を傾けている」と指摘した。(編集MA)
「人民網日本語版」2017年1月15日