ロシア連邦議会の関係者は18日、米国のティラーソン国務長官が核兵器を日韓に導入する可能性を示唆したが、これが事実になれば国際条約に著しく背き、世界の安全を損ねることになると批判し、ロシアはその場合に自国の核安全を強化することになると表明した。
イタルタス通信によると、ティラーソン長官は17日に韓国の首都ソウルで米FOXニュースのインタビューを受け、韓国と日本は防衛手段として核兵器を保有すべきかと質問された際に「非核化の朝鮮半島により、日本は核兵器を保有する必要はない。米国はさまざまな可能性を分析中だが、未来を予測することは出来ない。東アジア情勢が一定程度まで悪化した場合、米国側はけん制を目的にその可能性を検討することになるだろう」と表明した。
ロシア連邦院(上院)防衛・安全保障委員会のオゼロフ委員長は、発言について「ティラーソン長官のこの発言は無責任だ。核拡散は人々に恐るべき脅威をもたらす。これは許されない行為だ。ロシアは北東アジア情勢の今後を見守り、必要であれば自国の核安全の強化を検討する」と述べた。
ロシア連邦院(上院)国際事業委員会のカサチェフ委員長は「米国が日韓に核兵器を配備し、自らコントロールすれば、朝鮮半島問題の解決に極めて不利だ。米国が日韓に核兵器を提供すれば、核拡散防止条約に著しく違反することになる」と指摘した。
ロシア下院(ドゥーマ)国防委員会の関係者は「ティラーソン長官の発言は、米国の一貫したタカ派の立場を示しており、冷戦と軍備競争を引き起こそうとしている。ロシアは国際社会と共にこの狙いを阻止すると同時に、ロシア軍の戦闘力を強化するべきだ」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年3月20日