パリ協定、米国が離脱しても前進を続ける

パリ協定、米国が離脱しても前進を続ける。

タグ: パリ協定 米国 離脱

発信時間: 2017-06-02 10:30:45 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

トランプ米大統領は北京時間1日午前に、北京時間2日未明にパリ協定離脱に関する決定を発表し、「米国を再び偉大にさせる」とツイートした。米メディアが報じた情報によると、トランプ大統領はすでにパリ協定離脱を決定しており、世界のメディアを騒がせている。ホワイトハウスのスパイサー報道官はこの情報について、トランプ大統領は「米国人に公平な協定を手にしようとしている」と述べた。

1日の時点で、大きな不安が国際社会で急速に広がっていた。国連のグテーレス事務総長は、米国政府がパリ協定離脱を決定したとしても、米国の各大都市・大陸・大企業・大商店が、国連主導の同協定に引き続き参与することを願うと表明した。

米国がパリ協定から離脱すれば、同協定を損ねることになる。これはほぼすべての分析で一致している点だ。米国がCO2排出量世界2位であり、特殊な求心力を持つことから、離脱すれば排出削減行動の効果が割り引かれ、世界に悪い例を示すことになる。今後一部の国が米国のやり方から、自国が約束を履行しない口実を見つけ出すことが避けられないだろう。

米国は現代の最も先進的な国だ。米国人は既存の国際レジームから、世界平均水準をはるかに上回る福利を手にしている。米国内には貧困者や失業者がいるが、これは主に内政の問題だ。外の世界に国内の問題の原因を見つけようとするならば、世界最大の経済国としてあるまじき行為だ。

米国政府が最終的に乱暴な決定を下せば、米国の外交資源にとって近年最大の浪費になる。米国が自己中心的で無責任であることを世界にはっきりと証明し、米国人が気にする世界での指導力を弱めることになる。

米国が世界でリーダーシップを発揮するためにはコストが必要だが、そのコストは最終的にすべて米国の利益になる。現在の米国政府はゼロリスク・ハイリターンを願っているようだが、これは国際関係の基本的なロジックに合わない。

米国がパリ協定離脱かという情報が伝わると、中国が同協定にどのような態度を持つかが国際世論の焦点になった。ドイツ訪問中の李克強総理は、中国は同協定の約束を履行し続け、確固不動の姿勢で2030年の目標実現を目指すと表明した。国際世論にとって、これは大きな安心材料となった。

中国とEUがパリ協定の履行を続ければ、気候変動に対応する国連の活動が崩れることはない。中国とEUの経済規模を合わせれば、米国の経済規模を遥かに上回る。中国・EU経済が低炭素に向かい歩み続ければ、米国が別の活動により生む影響力を上回るけん引力が生まれる。

低炭素経済は発展を自ら束縛するだけではなく、開拓と革新の精神を持ち、続ければ光あふれる前途を手にすることができる。これは生態環境保護をめぐる中国の現実的な呼び声と高度に合致し、人類の公益と中国の利益がここで対立することはない。中国には排出削減の約束を履行し続ける現実的な基礎がある。

パリ協定にどのような態度を持つかは、地政学的問題ではない。国際世論の「リーダーシップ」に関するさまざまな議論を、中国が歓迎する必要はない。米国がパリ協定をどう見ようとも、中国は2030年まで温室効果ガス排出をピークアウトする。中国が他人の顔色をうかがう必要はなく、損得ばかりを気にかける必要もない。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年6月2日

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