文=加藤佳美
習近平国家主席は6月7日、カザフスタン公式訪問を開始した。習主席はカザフスタンの首都アスタナで開かれる上海協力機構加盟国元首理事会第17回会議に出席する。習主席のカザフスタン訪問は3回目、カザフスタンのヌルスルタン・ナザルバエフ大統領との会談は16回目であり、このような頻繁な往来は両国関係の密接さと政治の信頼レベルの高さを示している。
習主席は『美しい中国 美しいカザフスタン--シルクロード経済ベルトと“光明の道”突合せの偉大なる実践』画集に向けて挨拶し、『Aikyn Gazeti』紙で「中国・カザフスタン関係に夢の翼を挿す」と題する署名入り文章を発表した。習主席は、中国とカザフスタンの「一帯一路」建設をめぐる積極的な協力は、古代シルクロードに新たな活力を注ぐことになるとした。
「シルクロード経済ベルト」は「一帯一路」のコアコンセプトの1つである。2013年9月7日、習主席はアスタナのナザルバエフ大学での演説でこのコンセプトを始めて打ち出し、カザフスタンからすぐに賛同を得た。ナザルバエフ大統領は「一帯一路」を何度も高く評価し、「この提唱はカザフスタンの経済成長と地域経済の発展を促す」と述べた。
「一帯一路」提唱の実行と上海協力機構枠組み内の国際協力はカザフスタンの地政的な劣勢を取り除くことができる。カザフスタンは世界最大の内陸国で、海がなく、外との交流や貿易面が制限されている。中国のシルクロード経済ベルトとユーラシア経済連合を突き合せることができれば、カザフスタンのユーラシア大陸中央の輸送の架け橋という役割は際立つ。国交樹立25年で、中国とカザフスタンの二国間貿易額は3億ドルから220億ドル超に増加し、両国の協力は最初のエネルギー協力から交通輸送インフラ、工業製造、建築、農業などの各分野にまで拡大した。
中国はカザフスタンの主な貿易・投資相手国の1つになり、カザフスタンへの投資額は428億ドル、貸付額は500億ドルに達している。また、中国はカザフスタンにとって2番目に大きい輸出市場、最大の輸入先になっている。