初の中米外交・安全保障対話が21日に米ワシントンで行われた。これは両国が制度化したチャンネルで実務協力を拡大し、溝を有効に管理・コントロールする重要な努力であり、世界全体の安定に関わる重要な二国間関係である中米関係の確実性を高めるものだ。(人民日報「鐘声」国際論評)
中米両国は今年4月の中米首脳会談の重要な成果として、外交・安保対話、包括的経済対話、法執行及びサイバーセキュリティー対話、社会及び人的・文化的対話という4つのハイレベル対話メカニズムを設けることを発表した。今回の外交・安保対話について、ある外国メディアは、中米双方は共に「トゥキディデスの罠」を避ける機会を探っていると論じた。同様の肯定的な期待は他にも多くあり、これは中米関係全体において経常的な対話・協力メカニズムが一貫して果たしている積極的な役割と切り離せないとしている。
先ごろ、中米ハイレベルシンクタンクシンポジウムがアイオワ州で行われた。米国のロイ元駐中国大使は「(米中間に)溝があるのはとても正常なことであり、解決の道を持つことが肝要だ。溝を管理・コントロールできなければ、悪影響が増大する」と指摘した上で、「トランプ大統領と習近平国家主席がマール・ア・ラーゴ会談を通じて良好な協力関係、作業関係を築いたことは、溝の管理・コントロールと協力推進の模範例」とした。穏やかに問題を議論し、解決する。ロイ氏の訴えるこうした心構えは、今日の中米関係をうまく扱う上でまさに不可欠といえる。
中米は歴史・文化・伝統、政治制度、発展路線が全く異なるが、穏やかに問題を論じ、解決する必要と能力がある。これはつまるところ、両国は共通利益が溝を遥かに上回るためだ。シンポジウム開催前、出席者は特別にアイオワ州の農場を訪問し、中米協力の熱意を第一線で感じ取った。同州のビル・ノーシー農務長官は「中国の需要の増加に伴い、米中の農業貿易は急速に拡大し、アイオワ州の多くの農家も栽培面積を増やした」と指摘した。同州の輸出する大豆の半分は中国向けだ。アイオワ州が対中農業協力で利益を得たのと同様の事例は増加している。これは中米関係にとって、双方経済の補完性が競争を遥かに上回り、双方協力の必要性が溝を遥かに上回ることを十分に物語っている。