核のない世界になる日はどれほど遠いのだろうか。ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)は、「まだ遠い」としている。ブルームバーグの3日の報道によると、SIPRIは、「世界の核兵器の数はやや減少したが核保有国は核兵器の近代化を進めており、全面的な排除ははるか先である」とする報告書を発表した。
報告によると、2017年初めの時点で、米国、ロシア、イギリス、フランス、中国、インド、パキスタン、イスラエル、朝鮮の核保有9カ国が計4150個の核兵器を保有している。封印または解体される核弾頭などを合わせると、世界の核兵器の数は約1万4935個になる。2016年初めの保有数は約1万5395個で前年比490個(3%)減少した。
報告によると米国の核弾頭保有数は6800個、ロシアは7000個で、この2国の保有数は世界の93%を占める。ほかの7カ国はイギリスが215個、フランスが300個、中国が270個、インドが120~130個、パキスタンが130~140個、イスラエルが80個。
中国は核兵器庫の質の近代化計画に着手し、インドとパキスタンは核兵器庫の規模の拡大、弾道ミサイルによる核兵器運搬能力の強化に力を入れている。SIPRIのシャロン・ケラー上級研究員は、「核兵器禁止条約の国際会議で進展があったが、保有する核兵器庫を放棄する国はないだろう」との見方を示した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年7月4日