習近平国家主席は「一帯一路(the Belt and Road)」国際協力サミットフォーラム開幕式の基調演説で「各国は政策連携によって、『1足す1は2より大きい』効果を実現した」と述べた。最近、パリで開かれたボアオ・アジアフォーラムのテーマは「『一帯一路』:アジア欧州の戦略連携」だった。「一帯一路」はアジア欧州の連携を促進し、「1足す1は2より大きい」効果を実現する。この効果は次の点に現れている。(文:王義桅・中国人民大学国際関係学部教授。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)
ゼロサムゲームではなく、協力・ウィンウィンである。「一帯一路」イニシアティブは陸海連結による協力・ウィンウィンを提唱しており、近代以降のゼロサムゲームの法則を超克して、協力・ウィンウィンを特徴とする新型の国際関係を切り開いた。
復古ではなく、革新である。今日のアジア欧州の連携は、大国間の紛争という悲劇の歴史を繰り返すのではなく、戦略連携と共同発展のためであり、アジア欧州の連携によって、コネクティビティを強化し、東アジア統合、欧州統合の効果とユーラシア経済連合を連結し、ユーラシア大陸と海洋を結び、河川と海洋を結び、スケール効果、システム効果を実現する。
空間的連結に限定されず、陸・海・空・サイバー空間の四位一体のコネクティビティである。デジタルコネクティビティはアジア欧州の戦略連携の目玉だ。インターネット・モバイル通信市場において、欧州は現在中国や米国に後れをとっている。世界10大IT企業のうち4社は中国、6社は米国で、欧州は1社もない。デジタル市場での中国と欧州の協力には大きな余地がある。たとえば、中国は現在5Gの最前線を歩んでいる。欧州は経験を汲み取り、中国と連携してデジタル経済を発展させ、サイバーセキュリティーを守ることを選んでいる。