THAAD問題、韓国の態度に前向きな変化

THAAD問題、韓国の態度に前向きな変化。

タグ:THAAD

発信時間:2017-10-31 13:19:35 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 韓国の康京和外相は国会で、韓国は終末高高度ミサイル防衛システム「THAAD」の追加配備を検討せず、韓国政府も米国が構築するミサイル防衛システムに参与しないと表明した。康外相はさらに、韓米日安全協力が軍事同盟に発展することはなく、朝鮮の核ミサイルの脅威に効果的に対応する場合に限り安全協力を行うと強調した。

 

 韓米防衛相は28日、共同声明の中でTHAAD問題に言及し、これが「臨時配備」であり第3国を念頭に置かないと繰り返した。

 

 韓国側は中国のTHAAD及びその他の安全問題をめぐる懸念について、中国に対して次々とシグナルを送っている。文在寅政権はTHAAD問題について朴槿恵政権よりも積極的な態度を示している。韓国側のこの新たな姿勢は歓迎に値する。

 

 この1年以上に渡り、中韓はTHAAD問題で膠着状態に陥った。韓国メディアは統計データを引用し、韓国側が同問題により120億ドルの損失をこうむり、韓国のGDPが0.4ポイント低下したと伝えた。中国側にも当然ながら、損失が生じている。

 

 しかし中国政府は自国の厳正なる立場を示し、戦略的安全が損なわれることを受け入れないという強い情報を発した。中国はTHAAD問題で受動的だが、毅然たる立場と態度を持っている。中韓のTHAADをめぐる摩擦は世界に深い印象を与えた。海外は自国の利益を守ろうとする中国の決意を理解した。

 

 当然ながら康外相の最新の発言は、THAAD問題が解決したことを意味しない。中国はTHAADが中国に危害を加えないだけでなく、同システムの韓国からの撤退を願っている。

 

 THAAD韓国配備の当事者は米国であるため、同問題の徹底的な解決にはさらなる協議と駆け引きが必要だ。

 

 中国が韓国との関係で最も関心を寄せるのは、韓国が韓米軍事同盟を半島問題のみに留め、大国の駆け引きにおいて中立的な立場を守ることだ。米国は韓米軍事同盟を拡大し、大国の駆け引きの前哨基地にしようとしている可能性が高い。中露はこれに神経を尖らせており、韓国は知らぬふりをすべきではない。韓国側は米国の力を導入する際に、中露の関心事に十分に配慮しなければならない。

 

 実情に即し対応することが重要だ。敏感な地政学的位置付けにより、韓国は問題について議論する際に幅広い視野を持ち、考えを柔軟に切り替えるべきだ。こうすれば一つの問題を解消する際に別のより大きな問題を作ることを回避し、戦略的な自由と柔軟性を維持することができる。

 

 周辺が不安定になれば、外部の勢力が中国周辺事業に介入することで、中国の戦略的安全の隙につけ入ることになる。中国はTHAAD問題により、これを理解した。周辺の平和で安定的な環境を構築することは、中国にとって大きな課題だ。中国は総合的な実力をつけると同時に余力を残し、この環境を持続的に構築しなければならない。

 

 朝鮮半島核問題をめぐり、中韓の利益はその他のいかなる国よりも合致している。半島非核化と半島の平和はどちらにとっても重要だ。しかし韓国は実際に、米国の半島政策に操られている。各国は間違った方向に歩み続けるのではなく、正しい位置に回帰するべきだ。これは非常に苦しい駆け引きとなる。


 「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年10月31日


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