世界安全ガバナンス、中国が方向性を示す

世界安全ガバナンス、中国が方向性を示す。中国は安全の普遍性を支持し、一国の安全のために他国が危険になることを許さず…

タグ:安全戦略 国防 核兵器 防御 脅威論

発信時間:2018-02-27 10:32:43 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 第54回ミュンヘン安全保障会議が先ほど開かれた。会期中、中国と米国は国際安全環境、核兵器グローバルガバナンスなどの問題をめぐり各自の立場を示した。中国側は特に、米国側が意図的に掲げた「中国脅威論」に反応した。

 

 中国は米国の安全戦略の変化に留意している。米国は昨年12月、今年の1月と2月に、国家安全保障戦略、国防戦略、「核態勢の見直し(NPR)」を発表した。これらはいずれも米国の安全政策の重要な基礎であり、同じく中国とロシアを戦略的ライバルとしている。大国の駆け引きを強調し、米国の世界の発展の流れ、自国の安全面の位置づけの認識を反映した。トランプ政権は「パワーで安全を維持する」という方針を貫き、軍拡に力を入れ、米国の軍事的な優位性を高めようとしている。さらに核兵器使用の基準を緩和し、核兵器のリスク拡大を懸念する声が広まっている。

 

 米国は核態勢を調整すると同時に、いわゆる「中国の脅威」を口実とすることを忘れていない。中国側は、米国側にはまったく根拠がないと指摘し、さらに中国の国際安全情勢に対する観点、安全政策の理念を表明した。

 

 中国は核軍縮と不拡散の目標を堅持する。中国の核兵器は非常に小規模で、自衛・防御の核戦略を堅持し、最低限の核抑止力を維持している。中国は終始、いかなる時、いかなる場合であっても核兵器で先制攻撃をしないという方針を貫いており、無条件で非核兵器国と非核兵器地域に対して核兵器と核抑止力を使用しないと認めている。身をもって範を示すと同時に、中国はその他の核保有国に対して勝手な振る舞いを回避するよう促している。大国間の戦略的相互信頼が損なわれれば、世界の安全が脅かされる。

 

 中国は世界安全ガバナンスの方向性を示した。中国は安全の普遍性を支持し、一国の安全のために他国が危険になることを許さず、また一部の国の安全のために一部の国が危険になること、さらには他国の安全を犠牲にし自国のいわゆる絶対の安全を求めることを許さない。同盟関係は小グループの利益を公共の利益の上に置き、さらには小グループ外の国を敵や脅威としがちだ。このような手段は世界一体化の流れに背いており、より多くの危険を生み、自分と他者を害する。

 

 中国は地域問題に対して、安定のプラスのエネルギーを生んでいる。中国は、朝鮮半島の核問題の裏には、相互信頼の深刻な不足があると指摘した。米軍とその同盟国が朝鮮に対して軍事的に敵対するほど溝が深まる。朝鮮も自衛のため核兵器を保有しても、自国の安全目標を達成できない。中国は平和的な協議を通じ、各国の安全の関心事に配慮することを再確認した。朝鮮と韓国が平昌冬季五輪を利用し接触していることを受け、中国は米国が協議のチャンスを逃さず、半島を相互刺激と悪循環から脱却させるよう促している。

 

 世界の複雑で変化の激しい安全の課題、さまざまな「中国脅威論」について、中国は人類運命共同体の構築を終始強調している。公平・正義の、共に建設し共有する安全構造の構築を推進している。総合的で共同の、協力と持続可能の安全という、安全の新しい観点を示している。(筆者・蘇暁暉 中国国際問題研究院国際戦略研究所副所長)


 「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年2月27日  


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