第13期全国人民代表大会第1回会議の開幕前、中国共産党中央委員会は全人代常務委員会に向け、憲法の一部改正に関する提案を提出した。憲法第79条第3項の、国家主席と副主席の任期について「2期を超えて連続して就任することはできない」という内容が削除されている。
中国国家主席制度は新中国成立以来、一度も変わっていないわけではなく、多くの発展と変化を踏まえている。50年代の模索、60、70年代の政治的動乱、80年代からの改革開放を経て、中国の政治は徐々に正常な軌道に乗った。新中国の70年弱の歴史、40年の改革開放の経験、特に第18回党大会以降の実践は、中国共産党が現代中国の中心的な指導部であることを伝えている。これは歴史の選択、国民の選択だ。国家主席制度は、中国の党・国家指導体制の重要な構成部分だ。
今日の中国はすでに新時代を迎え、世界が注目する成果を手にしたが、改革掘り下げの課題に直面している。この歴史の節目において、国家主席の再任に関する制限を削除することは、中国共産党の集中・統一指導の強化を促す。また中国が複雑な国内外の情勢を受け、改革を掘り下げ開放を拡大し、汚職撲滅と環境改善に取り組み、「一帯一路」(シルクロード経済ベルト、21世紀海上シルクロード)を建設し、人類運命共同体を構築するといった壮大な目標を一貫して推進することを促す。
当然ながら、国家主席の任期に関する規定を変えるからと言って、国家主席の職務が終身制になることを意味しない。改革開放以降、中国は党・国の指導者が法に基づき秩序正しく交代するという問題の解決に成功している。今回の憲法改正の関連内容は、広く意見を募り歴史的経験を総括した上で法に基づき行う制度変更であり、全面的な法に基づく国家統治や国家ガバナンス体制の改善に対して、積極的かつ深い影響を生むことは間違いない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年3月6日