中国外交部の華春瑩報道官は21日の定例記者会見で質問に回答し、「中国側はどの国とも貿易戦争をしたくないが、これを無理強いされれば恐れも隠れもしない」と述べた。華報道官は次のように述べた。
このほど中国を含む米国と他国の貿易摩擦問題が生じている。各国はこれを注視し、かつ正常な国際貿易秩序の維持と世界経済の安定に懸念を表明している。
中米経済・貿易関係の本質は互恵とウィンウィンだ。この40年間に渡り、中米経済・貿易協力は両国に巨大な市場をもたらし、多くの雇用機会を創出した。さらに米国の各世帯の平均支出を目に見える形で引き下げた。
2015年の中米経済・貿易協力により、米国の各世帯が約850ドル節約できたというデータがある。米国側が中米経済・貿易協力から確かな実益を手にしていなければ、中米経済・貿易協力がこれほどの高成長を維持できたはずがない。
中国が意図的に黒字を狙ったことはない。現在の中米貿易バランスの乱れを引き起こした要素はさまざまある。解決の正しい方針は、貿易戦争や強制的な購入・売却などではなく、相互の市場開放の拡大、協力のパイの拡大だ。
報道によると、米国の小売、科学技術、農業、その他の消費財業界の利益を代表する45の業界協会が18日、中国からの輸入品への関税を引き上げれば、米国の企業と消費者の利益を損ねることになるとトランプ政権に注意した。別の報道によると、シカゴ大学ブース・スクール・オブ・ビジネスで開かれた「世界市場イニシアチブ」IGMフォーラムにおいて、トップクラスの経済学者43人が、関税引き上げが米国人の暮らしを改善することはなく、むしろ大多数の米国人の利益を損ねる可能性があると警鐘を鳴らした。これについて、華報道官は次のように指摘した。
貿易戦争に勝者はいない。この世では一方的に相手を傷つけ、自分はまったく傷つかないということはありえない。米国の複数の貿易協会の願い、多くの経済学者の観点、世界各国の反応は、これをはっきり証明している。
米国の世論調査によると、米国人の半数が鉄・アルミ製品の関税引き上げに反対している。また関税引き上げは米国の製造業などの川下産業に衝撃を及ぼし、その他の経済部門の18万人の雇用機会が失われるという見方もある。
中国側はどの国とも貿易戦争をしたくないが、これを無理強いされれば恐れも隠れもしない。米国側が中国側の利益を損ねる行動に出れば、中国側は断固たる必要な対策を講じ、自国の正当な権益を守る。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年3月22日