米国の株式市場は6日、再び暴落し、ダウ工業株平均指数とS&P500種株価指数、ナスダック総合指数が軒並み2%を超える下げとなった。海外貿易への依存度が比較的高い企業の株価の下げ幅が最も顕著で、ボーイングの株価は3%下がり、建設機械メーカーのキャタピラーの株価は3.5%下がった。株価の値下がりは、トランプ政権の誤った貿易政策が引き起こした破壊的な結果に対する米国経済界の懸念がますます強まっていることを示している。米国各界の識者たちは、トランプ政権による経済貿易政策は米国経済にプレッシャーを与え、米国民の生活に深刻な影響を与えることになると次々指摘している。人民日報が伝えた。
ワシントンDCにある国際政治研究所ウッドロー・ウィルソンセンターの特別研究員であるステイプルトン・ロイ氏は、人民日報の取材に対して、「トランプ政権は、十分な評価研究がまだ行われていない状況下で『1000億ドル(約10兆6900億円)』という数字を中国に突きつけるという深刻な誤りを犯し、これにより、米国経済にマイナス影響をもたらすことになる」と語った。
カーネギー国際平和基金のシニア研究員である黄育川氏は取材に対して、「多くの人が関税政策が雇用を保護するものだとしているが、それは誤りだ。例えば、輸入鋼材への追加関税により、米国の鋼鉄業の雇用機会は増えるかもしれないが、鋼鉄を原材料とする川下産業は、コストの上昇が原因でより多くの人員をリストラすることになる」と指摘した。
ある研究によると、米国が中国から輸入する商品のうちの37%が中間製品で、これらは実際には米国メーカーの大幅コストダウンに一役買っているとしている。トランプ政権がすでに発表した関税賦課の対象品目には多くの中間製品が含まれており、この措置は米国メーカーの利益を明らかに損なう。米紙ニューヨーク・タイムズは、トランプ政権の関税措置は最終的に米国の製造業を苦しめ、米国企業の世界レベルの競争力を弱まらせるとともに、米国の農業を始めとする業界も、貴重な輸出のチャンスを逃すことを恐れて、抗議を起こすことになるだろうとしている。(編集YK)
「人民網日本語版」2018年4月9日