注目を集めている中米経済・貿易摩擦の関連問題について、中国外交部の耿爽報道官は9日、「米国側の措置は中国側の利益を損ねるばかりか、他国の利益も損ねる。米国側の間違ったやり方はすでに、国際社会の高度な関心と普遍的な懸念を引き起こしている」と発言した。
定例記者会見で、記者からは「オーストリア、オランダ、シンガポール、フィリピン、パキスタンなどの各国の首脳、国連事務総長などの国際機関の責任者が訪中し、ボアオ・アジアフォーラムに出席した。彼らは中国側の首脳との会談で、自由貿易体制を守り、貿易・投資自由化及び円滑化などを促進すると表明した。中米経済・貿易摩擦の激化に注目が集まるなか、これらの会談・会見はどのようなシグナルを出したか」という質問があった。耿報道官は、次のように回答した。
中米経済・貿易関係に注目が集まっているが、これは中米両国のみならず、ある意味では皆のことだからだ。これは国際ルールを守るべきか、多国間体制を維持するべきか、経済グローバル化を進めるべきかに関わる、重大な原則的問題だからだ。
米国側の最近の一連の言行、特に貿易制裁措置は本質的に、一国主義の多国間主義への挑戦、保護主義の自由貿易への対抗だ。米国側の措置は中国のみならず、他国にも矛先を向けている。中国の利益を損ねるだけではなく、他国の利益も損ねる。
関連諸国の首脳と国際機関の責任者が中国側との会談・会見で示した立場と態度は、一国主義や保護主義は良策ではなく、国際協力や多国間の協調こそが活路であり、ルールを基礎とする国際秩序が守られるべきであるという、国際社会の識者の普遍的な認識をはっきり示した。米国側の間違ったやり方はすでに、国際社会の高度な関心と普遍的な懸念を引き起こしている。これは中国の「道理にかなえば支持者が多くなり,道理に背けば支持者が少なくなる」という古い言葉を裏付けている。
中国側は国際社会と共に、保護貿易主義に引き続き反対し、貿易・投資自由化及び円滑化を支持し、多国間貿易体制の権威を守っていく。共に開放型世界経済を構築し、経済グローバル化のより開放的・包括的・普遍的で、バランスの取れたウィンウィンの方向への発展を推進し、人類の進歩にさらなる貢献を成し遂げる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年4月10日