習近平国家主席は19日、アラブ首長国連邦(UAE)を公式訪問する。中国の党・国家指導者の中東訪問は第19回党大会以降初だ。これは中国UAE関係の水準を引き上げ、湾岸地域の「一帯一路」建設を推進し、中東の平和・安定を促進するうえで重要な意義を持つ。(文:華黎明・元駐UAE大使。人民日報掲載)
中国UAE両国は伝統的に友好的関係にあり、国交樹立から34年間、両国関係は上昇基調の発展を保ってきた。双方は緊密な上層部交流を行い、政治的相互信頼を強化し続けてきた。
UAEは2013年に中国が打ち出した「一帯一路」イニシアティブに積極的に呼応し、参加した中東国の1つであり、アジアインフラ投資銀行(AIIB)の創設メンバー国だ。「一帯一路」の合流点に位置するUAEは、中国との「一帯一路」共同建設の協力パートナーだ。過去5年間、双方の「一帯一路」共同建設協力はより確かなものになっていき、経済・貿易関係は緊密さを増してきた。UAEは何年も続けて中国にとってアラブ諸国で第2の貿易相手国、最大の輸出相手国であり、中国はUAEにとって最大の貿易相手国だ。エネルギー、金融、生産能力、ハイテク分野で双方の協力はハイライトが多く、喜ばしい成果を挙げている。アブダビ陸海油田区事業、ハリファ港コンテナ埠頭、中国UAE生産能力協力モデルパークなどでの協力はすでに著しい進展を得ている。
中国とUAEの関係は高度の相互信頼、平等、助け合いの新型の国家関係であり、その背景に際立つのは両国指導者の遠大な卓見だ。中国は発展途上国であり、UAEと共に自国の復興・発展という雄壮な志を抱き、急速な経済成長と同時に自国の国情に合った発展の道を独自に探っている。中国は社会主義国であり、大国も小国も一律平等を主張し、他国の主権を尊重し、同盟ではなくパートナーシップを結び、地域各国間の摩擦や衝突に介入せず、和平と対話を促して、UAEを含む中東各国の信頼と尊敬を勝ち取っている。中国は東洋文化の国であり、国家統治や国際関係の処理においてUAEと多くの見解を共有する。中国UAE両国の国際関係に対する共通認識と両国指導者の戦略的視点が、相互信頼、互恵、協力・ウィンウィンの両国関係構築の強固な基礎となった。
習主席の訪問で両国は「一帯一路」共同建設、生産能力協力、エネルギー、農業、金融、税関、科学研究、人・文化分野で重要な成果を挙げるとともに、協力協定に署名し、両国の包括的・戦略的協力の水準の高さを示し、両国及び両国民にさらに多くの幸福をもたらす見通しだ。
UAEは中東地域で最も安定し、経済発展が最も急速で、グローバル化への融合度が最も高い国の1つだ。今回の訪問で両国指導者は中東情勢について意見交換し、地域の平和と安定、共同発展・復興を促進する道について議論する見通しだ。(編集NA)
「人民網日本語版」2018年7月19日