現地時間3月25日、中仏グローバルガバナンスフォーラムがフランスのパリで開催された。王毅国務委員兼外交部長とフランスのジャン=イヴ・ル・ドリアン外務大臣が共に出席し、開幕式であいさつを述べた。
王毅外交部長はフォーラムの開幕に対し熱い祝賀の言葉を述べた。彼は、「習近平主席が今まさにフランスに公式訪問を行っている。現在、国際情勢が変化する中で、各方面は中国とフランスの二大大国が手を携え協力し、世界平和と進歩を推進することに大きな期待を寄せている。われわれはチャンスと試練に満ちた時代に生活している。国と国との関係が今日のように緊密で、人と人との往来が今日のように便利な時代はいまだかつてなかった。これと同時に、世界経済の成長エネルギーは不足し、発展格差は日増しに際立っていて、冷戦思考・一国主義の暗い靄がたちこめている。われわれは共により公平で効果的で、歴史発展の流れに順応したグローバルガバナンスの方法を探し当てる必要がある」と述べた。
王毅外交部長は、以下の3つの提案を行った。一つは誠実な協議、真心のある意思疎通、深い交流、相互参考・相互学習を行い、グローバルガバナンスを完全なものにするために筋道を模索し、知恵を貢献し、コンセンサスを集めること。もう一つは協力に焦点を当て、同じ境遇にある者同士の協力精神や互恵ウインウインのパートナーシップを発揚し、中国とフランスのコネクティビティ、WTO組織改革、デジタルガバナンスなどの分野における協力を深く検討すること。そして最後に、ウインウインを追求し、「多方良し」を実現するために、建設的で実行可能なプランを提出し、どの国家も、どの階層も、どんなグループの人々もみなグローバルガバナンスの恩恵を享受できるようにすることだ。
王毅外交部長は、「中仏両国は歴史的責任を負い、共に協議し共に建設し共に享受するグローバルガバナンス観を持って、確固として多国間主義を維持し、確固として国連を中心とした現代国際システムを維持し、共に世界平和と発展を促進し、人類運命共同体の構築を推進するために、たゆまぬ努力をする」と語った。
ドリアン外務大臣は、「習近平主席のフランス公式訪問に際し、中仏がグローバルガバナンスフォーラムを開催する意義はとても大きい。55年前、ドゴール将軍が中国と国交を樹立するという戦略的決定を行い、フランスの自主独立を体現し、よりバランスのとれた国際システムを確立する助けともなった。フランスは確固として国連システムを支持し、多国間主義は欠くことのできないものであると考える。一国主義や保護主義が国際関係の基本原則に与えた衝撃に対し、フランスと中国は手を携え協力し、常に革新を行い、共にグローバルガバナンスの枠組みを検討し、共に直面する試練に対応してゆく必要がある。フランスは公平競争・共同安全を支持し、中国と気候変動への対応などの世界的な議題に関する協力を強化することを望んでいる。ユーラシア・コネクティビティや『一帯一路』イニシアチブは、互いに助け合い、互いに補完するもので、フランスはこの二つの結合を支持し、中国と共に具体的なプロジェクト協力を行う」と述べた。
フォーラムは中国国務院新聞弁公室とフランス外務省が共同で主催し、中国外文局とフランス外務省分析予測・戦略センターが共同で開催するもので、会期は1日半である。王毅中国国務委員・外交部部長、フランスのジャン=イヴ・ル・ドリアン外務大臣が開幕のあいさつを述べ、王暁暉中国共産党中央宣伝部常務副部長・国家ハイエンドシンクタンク理事会理事長とフランスのパリ平和フォーラムのジャスティン・ヴァイス代表が大会発言を行った。蒋建国中国共産党中央宣伝部副部長、杜占元中国外文局局長がフォーラムに出席し、中仏企業界とシンクタンクの約200人が開幕式に出席した。
フォーラムは人類運命共同体理念を堅く守り、フォーラム代表らは「コネクティビティ――共通のチャンスと試練」「多国間主義とグローバルガバナンスの未来」「デジタルガバナンスの試練――より安全、より開放的で、より公平なデジタル世界へ向けて」「気候緊急状況と生物の多様性の破壊に対処する2020年の世界的決心」などの議題について研究・討議を行い、中国とフランスのコネクティビティ、グローバルガバナンス、デジタルガバナンス、気候変動などの分野の交流・協力を強化する狙いのもとで、フォーラムは両国の知恵と力を集め、コネクティビティと発展のチャンスと試練について共に協議・確認し、多国間主義、デジタルガバナンス、気候変動、生物多様性保護などのグローバルガバナンスが直面している試練に共に対処すること、グローバルガバナンスを共に協議し共に建設し共に享受することに対し、重要な意義をもつものとなった。(新華社などより)
「人民中国インターネット版」より 2019年3月26日