今年4年目を迎えたアジアインフラ投資銀行(AIIB)はその設立以来、国際社会から認められ、参加国は設立時の57ヶ国から97ヶ国にまで増えた。国際三大格付け機関はいずれもAIIBに最上級の「トリプルA」の信用格付けを付与し、バーゼル銀行監督委員会もAIIBのリスク・ウェイトをゼロとした。他の国際開発機関との違いも日増しに明らかになっている。AIIBの金立群総裁はこのほどインタビューに対し、AIIBと「一帯一路」(the Belt and Road)は同じ飛行機の2つのエンジンのような関係だと指摘した。
金氏は、「AIIBと『一帯一路』は共に中国政府が提唱したものだ。私は両者を同じ飛行機の2つのエンジンに例えることができると思う。両者には結びつきがあるが、互いに独立してもいる。共に相互接続インフラの整備を後押しし、地域間の協力を後押しする点で結びついており、目標は同じだ。だがAIIBは国際機関であり、国際機関の基準に基づいて運営し、董事会管理部門を通じて事業を執行する必要がある。一方、『一帯一路』は世界協力の大きなプラットフォームであり、共に参加して、このプラットフォームで各々役割を発揮するよう各者を招待している」と指摘。
また、「AIIBと『一帯一路』は目標は同じだが、その機能は異なる。AIIBには国際経済・金融体制改革を後押しするという目標もある。このためわれわれれと『一帯一路』には協力があり、参加93ヶ国のインフラ事業実施を先導する関係があるし、多くの事業は『一帯一路』が打ち出したものだ」と説明した。
金氏はさらに、「われわれの事業選択には3つの基準があることも強調したい。第1に財務の持続可能性。損失を計上してはならないし、債務問題を引き起こしてもならない。第2に環境改善の推進。第3に事業は地元民衆の支持を得なければならないこと。われわれはこの基準に従い事業を行い、事業を実施するのなら、しっかり実施することを求めている。そうすることで、『一帯一路』への人々の信頼を強化できる。従って、われわれの『一帯一路』への貢献は建設への参加だけではなく、沿線事業に対する人々の信頼を高め、『一帯一路』事業は多くの国々が懸念する債務問題を引き起こさないと感じてもらえるようにする必要がある」と述べた。(編集NA)
「人民網日本語版」2019年4月9日