国家衛生健康委員会は12日まで、湖北省の感染症治療活動に189組の医療チーム、2万1569人の医療従事者を派遣している。記者のまとめによると、全国の29省・自治区・直轄市が現在まで、湖北省に医療チームを派遣している。うち山東省、江蘇省、浙江省、広東省などが派遣した医療隊員は1000人以上。山東省は11日まで湖北省に9回に渡り1385人の医療従事者を送っている。江蘇省は13日まで2492人を送っている。
湖北省の感染対策医療資源の具体的な不足に的を絞り、各地は緊急支援が必要な呼吸器科、感染科、重症医学科の人員のほか、救急科、心臓内科、神経内科、腎臓内科などの人員を派遣した。院内感染を効果的に予防・抑制するため、各地が派遣した医療チームには専門的な院内感染予防・抑制人員が含まれる。福建省が11日に派遣した宜昌マンツーマン支援第1期医療チームの中には、関連専門家でつくる衛生防疫・心理カウンセリング分隊も含まれる。
一部の医療チームは湖北省に駆けつけると同時に、多くの医療物資と設備をもたらした。浙江省第3期医療チームは9日に湖北省に駆けつけ、人工呼吸器40台、除細動器4台、中心モニター4台、心電図モニター60台、ECMO(膜型人工肺)1台、施設設備などの物資40トン余りをもたらした。
10日に開かれた中央新型コロナウイルス肺炎感染対策指導チームの会議は、一部の省は引き続き武漢に医療チームを派遣し、湖北省のその他の地域に対する医療人員マンツーマン支援を拡大するとした。情報によると、13日には新たに全国各地の重症者治療医療チーム21組が支援活動を展開するため湖北省に向かった。医療従事者は計3170人。
記者が複数の指定病院を取材したところ、多くの医療チームが重症者エリアを担当し、重症者の治療に当たっていた。
中日友好病院医療チームの119人は、同済医院中法新城院区の重症者エリアを作り、C6東エリアの50床を担当している。医療チームは3000キロを行き来し、北京からECMO、人工呼吸器などの設備を運び込み速やかに設置し、現地の重症者の収容・治療能力を拡大した。山東省医療チームは未竣工の黄岡大別山エリア医療センターに入り、2カ所のエリアを作り、病室における作業フロー、診療マニュアルを緊急構築した。
さらに一部の医療チームは現地の医療資源と共に治療を展開している。武漢市新洲区人民医院の集中治療室では、青海省医療チームと区医院の医師・看護師が共に働いている。青海省医療チーム長、青海省人民医院重症医学科副主任の孫斌氏は、「我々は共に患者を治療する。現地の医師は患者への指示や記録の管理などを行い、医療チームは病室検査、立会診察、レッドゾーンの操作などを担当する」と述べた。
各地の一部の病院が湖北省に医療チームを派遣するほか、ネットワークを利用しオンライン診療で支援を行っていることに注意が必要だ。中日友好医院党委書記の周軍氏は、「病院は遠隔医療の優位性を発揮し、武漢などの新型コロナウイルス肺炎の重症者の診療を指導している。またオンラインプラットフォームを利用し、患者の再診を行っている」と紹介した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年2月14日