北京の人民大会堂で8日、鍾南山氏、張伯礼氏、張定宇氏、陳薇氏が国家の最高指導者から勲章や表彰メダルを授与された。新型コロナウイルス感染症との闘いにおいて際立った貢献をした医師や科学者を国として表彰したものだ。(文:王政淇。人民網掲載)
一方その時、太平洋の対岸では疲れ切った顔のアンソニー・ファウチ氏がFOXテレビの生放送で陰謀論の打ち消しに追われ、新型コロナウイルスワクチンに「政治上の選択」はないことを人々に説明していた。この日までに米国の新型コロナウイルス感染者は累計650万人、死者は20万人近くに達した。
太平洋両岸で状況は全く異なる。
一方は科学を尊重し、科学者に最高の栄誉を与えている。未知の新しいタイプの感染症を前に、中国は科学的な精神と姿勢を堅持し、政策決定と指揮、患者の治療、技術上の難関攻略、社会ガバナンスの各方面の全過程において科学法則に従うことを貫いている。
もう一方は反知性主義が盛り上がりを見せ、防疫面の基本常識ですら陰謀論のレッテルを張られている。マスク内の固定用金属は監視用5Gアンテナだと言われる。テレビ番組に招かれた「牧師」はいわゆる「神のお告げ」によって新型コロナウイルスによる危機を払うという。
過去百年間で最も深刻なパンデミックを前に、世界の科学者はほぼいずれもが科学と良識の側に立ち、迅速に新型コロナウイルスの遺伝子マッピングを行い、ワクチン研究に投入し、様々な機会を利用して防疫面の常識を普及しているのであり、西側の政治家の腹黒い政治的いざこざに巻き込まれるつもりはない。
だがこれは一部の科学者にとって「原罪」となったようだ。世界で最も権威ある医学誌『ランセット』のリチャード・ホートン編集長は新型コロナウイルスの感染が拡大し始めて以降、新型コロナウイルスを真剣に受け止めるよう様々なルートを通じて全人類に呼びかけてきた。だが取材で中国を評価する言葉を度々述べたために、西側世論の主流からは歓迎されなくなった。
ホートン氏より悲惨なのがファウチ氏だ。ファウチ氏はホワイトハウスによって脇に追いやられた。これと同時に、共和党の政治屋が焚きつける中、米国のSNS上ではファウチ氏への非難が止まず、米国からの追放を要求する声すらある。
我々には米国の現在の不幸を見て喜ぶ気はないし、そうすることは永遠にない。なぜなら、人類は栄辱を共にする運命共同体であり、重大な危機を前にして自国の事のみを考えて良い国はなく、団結と協力こそが正しい道であることを、この土地に立っている一人一人が良く分かっているからだ。我々は米国の一部政治屋に対して、個人の政治的計算は捨て、民衆の命を大切にし、科学と科学者を尊重する正しい道に戻るよう忠告したいだけだ。(編集NA)
「人民網日本語版」2020年9月11日