移民が殺到、米国の人権の負債が拡大

移民が殺到、米国の人権の負債が拡大。

タグ:移民 米国 人権

発信時間:2021-03-30 16:17:25 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

  米保健福祉省と米国土安全保障省が26日に発表したデータによると、米政府は米国とメキシコの国境地帯において、保護者のいない子供1万8000人を収容・拘束した。統計によると、今年2月に約10万人の移民が南部の国境地帯から米国に入ろうと試み、昨年6月の4倍以上にのぼった。国境地帯の不法移民の激増は、前政権の違法移民を対象とする措置をバイデン政権が撤回したためと分析されている。中央アメリカの一部の人々は米政府の曖昧な姿勢を、米国に入るための「新たな希望」と解釈し、数千キロに渡り北上している。

 

 米当局は増加を続ける移民、特に保護者のいない子供を収容できず、多くの移民が国境地帯の臨時収容所もしくは留置所に滞在している。米メディアのスクープ写真によると、拘束されている子供は混雑のため床に眠り、プラスチック板でグループ分けされている。さらに米メディアの統計によると、米当局が近年拘束した26万6000人の移民の子供のうち、2万5000人以上が100日以上も拘束され、1000人弱が難民収容所の中で1年以上も過ごした。拘束期間が5年以上の人も多い。メキシコ・ラテンアメリカ社会科学院の研究員は、メキシコと米国の国境で現在「人道主義の危機」が生じているとした。

 

 米国の移民への無責任な態度は今に始まったものではない。昨年の新型コロナウイルスの感染状況が最も深刻な時期に、米政府は中央アメリカからの移民に対して十分な感染対策を講じず粗雑に追い払い、ラテンアメリカ諸国の防疫情勢をさらに悪化させた。目下の「過去20年で最も深刻な不法移民の潮」について、米国とメキシコの国境地帯における不法移民問題の処理を担当するハリス副大統領は「責任はトランプ前大統領にある」と述べた。共和党議員は、バイデン政権はトランプ氏の不法移民に対する強硬政策を撤回すると約束したが、これにより越境する移民が激増し危機が生じているとした。米両党は人道主義よりも政党の利益を重視し、移民問題で互いに批判し、この「玄関先」の危機を深刻にしている。

 

 皮肉なことに、不法移民の増加と生存条件の悪化が続く中、米政府はこれが「危機」であることを否定している。ホワイトハウスのサキ報道官は、国境地帯に子供がいることは「危機ではない」とし、彼らは「暴力から逃げている」と述べた。米当局は過去数週間に渡り、子供が留置所にいる写真の公開を阻止しようとし、メディアによる現場の取材を拒否してきた。人々を欺こうとする心理が誰の目にも明白だ。


 「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年3月30日

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