「予想外」「異例の協力の時」「喜ばしい」各大手国際メディアは11日、中国と米国による気候行動強化の共同宣言が世界にもたらしたサプライズをこのように表現した。
中国と米国は現地時間10日、英グラスゴーで開催された国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)で、「2020年代における気候行動の強化に関する中米グラスゴー共同宣言」を発表した。COP26が間もなく閉幕するなか、中米の共同宣言の発表は、協力し気候変動に対応する世界各国の自信を深めた。
国連のグテーレス事務総長はツイッターで、「気候の危機への対応には世界的な協力と団結が必要だ。これは正しい方向に踏み出した重要な一歩だ」と投稿した。
中国外交部の汪文斌報道官は11日、「これは中米が世界的な重大問題をめぐり協力できることを改めて示した。中米の協力は両国及び世界の人々に資する大事業を成し遂げ、多国間事業にプラスのエネルギーを注ぐことができる」と述べた。
米ブルームバーグは、「中米の気候協力に関する共同宣言は、2つの超大国間の膠着状態を打破した。これは地政学的な競争に陥る2つの超大国間の得難い協力の時を象徴する」と伝えた。
中国国際問題研究院米国研究所の劉暢研究員補佐は11日、「環球時報」の取材に対して次のように述べた。
中米の気候変動をめぐる協力は、世界の百年の大変動における最も重要な二国間関係である中米関係は世界的な意義だけでなく時代の意義を持ち、地球の未来と子孫の世代の命運に影響を及ぼすため責任重大であり、慎重に処理し長期的な視野を持つ必要があることを教えてくれる。
気候変動面の協力により、中米関係は「壊滅的」もしくは「後戻りできない」という境地を回避できるが、一部の協力だけでは中米の激しい競争の客観的な現実を変えるには足りず、ましてやひたすら中国に圧力をかけようとする米国の固い発想を変えるのは困難だ。バイデン政権は競争によって中米関係を定義するという間違いを続け、中米の各分野の協力を強く阻害している。中国と米国の協力には少なくとも2つの準備が必要だ。まずは原則を貫き、政策の連続性を保つと同時に、責任ある大国のイメージを示す。次に自発的に行動し、協力の方向を把握する。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年11月12日